こんばんは、デッドプー太郎です。
海外でのニュースや世間の異常な盛り上がりを見て「絶対にハマるか!!」と腹をくくっていたが
思いっきりポケモンGO!にハマってしまっている。
アプリをダウンロードしてからというものの、常にポケストップの位置が気になるし、気づけば仕事の帰りに通勤ルートで通るはずのない大阪の扇町公園に降り立っていた。
何故こんなにもハマってしまったのか?理由はたった一つ。「ノスタルジー」だ!!
道すがら懐かしいポケモン達と遭遇するたびに小学生の頃の記憶が猛烈に蘇ってくる。
最後にプレイしたのが「金・銀」なので、ポケモンから離れて十数年が経つが、1985年生まれの俺は20年前に最初にポケモンにはまった世代。当時は当時でかなりの社会現象だった。
というわけで、ポケモンGOですっかり小学生の頃の懐かしい思い出を刺激されまくっているので、1996年のあの頃について 書いてみようと思う。
おっさんの昔話、もしくはビーパワー版「ALWAYS 3丁目の夕日」だと思って読んでください。
(前回の「ファイナルファイト」といい映画でもなんでもないが、こち亀だってたまに両津の少年時代編が掲載されるだろ? そういうことだ!!)
「ねぇねぇ私のポケットモンスターと勝負しない?」とロリータファッションの女が話かけてくるというとにかくインパクトだけは強いCMが公開された1996年2月、もうすぐ小学校5年になろうとしている俺の学年の反応は寒かった。
時は格ゲー全盛期。男は誰もが「鉄拳2」で10連コンボを覚えたり、「ストリートファイターZERO」で瞬獄殺をマスターするのに必死だった。
それから半年が経った頃だろうか・・・弟を中心とする少し下の学年から「ポケモンがめっちゃおもしろい」と口こみが広がってきた。
「ゲームソフトなのに赤と緑があって出てくるポケモンが違う」
「通信ケーブルで対戦や交換が出来る」
「カッコいいポケモンも多い」
やがて弟が「赤」を買った。試しに触らせてもらったら、ドラクエやファイナルファンタジーと違ってRPGが苦手な自分でもすぐに遊べそうな敷居の低さだった。
俺が「キング・オブ・ファイターズ’96」でコンボの練習をしている隣で弟がゲームボーイで遊んでいる。くそぅ!!龍虎乱舞している場合じゃない!!俺もポケモンマスターになりたい!!
ずっと俺が隣で小さなゲームボーイの画面をのぞき込み続けるので、めんどくさくなってきた弟が親に「兄ちゃんにも買ってあげてほしい」と提案し、俺は「ポケットモンスター緑」を手に入れた。
同時に弟は薄いゲームボーイを買ってもらったので、俺は弟が使っていた初代ゲームボーイ(大きくて分厚い奴)を譲り受けた。
弟にレクチャーを受けながらゲームを進めていったわけだが、今思えばこの時から俺と弟の力関係は逆転していたように思う。
同じタイミングで俺同様「弟がいる」クラスメートを中心にポケモンは普及していき、クリスマスが過ぎた頃には 、クラスの男ほぼ全員がポケモンマスターになった。
朝7時に「フリーザー捕まえる時はハイパーボールでいいかな?」と電話で相談してくる奴
「ハナダの洞窟でいいつりざおを使えばミュウが釣れる」とウソをつく奴
イワヤマトンネルをフラッシュなしで攻略する奴
「ミュウ」や「ケツバン」を入手するために、ソフトをバグらせてGETするが、数日後完全にバグってゲームを最初から始めなければならなくなった奴
あだ名が「魔人ブウ」から「カビゴン」に変わるデブ
小学校5年になった俺らの話題は「ドッジボール」「格闘ゲーム」「誰がちん毛が生えているか?」だったがそれらを全て「ポケモン」が奪った。
やがて衝撃的な事件が起こる。アニメ化によるピカチュウ事変だ。
オーキド博士おすすめの3匹と当時かわいいキャラでは1位だったピッピを差し置いて、毛虫ばっかり出てくる森にいたネズミがまさかの主役になった。
これは学校内でも話題になった。それまで俺たちの中のポケモンはミュウツーであり伝説のポケモンでありギャラドスだった。
確か俺のパーティはギャラドス、ゲンガー、ゴローニャ、サンダー、カメックス、ミュウツーという殺伐としたメンツだった。
出会うやつすべてに「はかいこうせん」もしくは「メガトンパンチ」が流儀だったものだ。
「マサラタウンにサヨナラバイバイ、俺はこいつと旅に出る!!」と言ってピカチュウをチョイスするサトシに誰もが「やめとけ!!めっちゃ苦労するぞ!!」とツッコんだものだ。
そんな俺たちの不安は嘘のようにポケモンは勢力を広げた。やがて巨大過ぎる勢力・・・・
「女子」が介入してきた。
ピカチュウ、ピッピを必ずパーティに組み込む。
ゼニガメをカメックスに進化させない。
戦力不足を補うべくメンツに入れられるカイリューとラプラス。
女子と接する機会が出来ることは良いことだが、性にさっぱり目覚めていなかった男子たちには害悪でしかなかった。
完全にポケモンを「かっこいい」から「かわいい」に変えたピカチュウに対する不満から俺はピカチュウを見つけると「はかいこうせん」で撃破、マサラタウン~トキワシティ間の草むらを全て「いあいぎり」で伐採するというピカチュウ以上にポッポとコラッタにとって迷惑な自然破壊を繰り返した。
手のひらピカチュウという謎の人形がバカ売れし、完全に社会現象になった頃、アニメでポリゴンショックという不祥事が起こった。
これ。「ピカチュウ」と鳴くだけの人形。
今回調べてみたらその後いろんなバリエーションが発売されているみたい。
これにより数か月アニメが放送されなかったのだが、当時の数か月というのは致命的だった。
ちょうど中学に入学、まだまだ全然子供だが、子供っぽいのを嫌うようになった。
ゲームをするならバイオハザード、音楽も洋楽を聴きはじめ、俺はエアガンを集め「ランボー」「ヒート」「ジャッカル」を敬愛する今の俺の8割が形成された。
続編の「ポケットモンスター金・銀」は開発が遅れに遅れ1999年に発売された、一応プレイしてクリアしたはずなのだが、全く記憶にない。 完全に心は離れていた。
あれから十数年経ってまたあいつらと再会している。あの頃よりももっと強烈な社会現象になっている。
懐かしい面々と再会するたび、モンスターボールを投げるたびに ストレスの多い日常であのころのひたすら楽しかった日々を思い出させてくれる。
ポケモンGOが最近のポケモンばかり出てきたら遊んでいなかっただろう。最初の151匹でスタートしてくれた事はありがたい。
こうして俺はポケモンマスターに戻った。
ひとつだけ変わった事がある。
扇町公園でピカチュウを乱獲して嫁や女友達に自慢している。
ピカチュウかわいいでチュウ♪
※いつかギャラドス、ゲンガー、ゴローニャ、サンダー、カメックス、ミュウツーというポケモンウォーボーイズ1996は 再結成させたいと思っている。