「密偵」男の真・友情パワーに震える!!

MASTER マスター」の試写を観た時に併せて観せて頂いた作品がある。
それが今回紹介する「密偵」だ。

公式サイト
http://mittei.ayapro.ne.jp/

キャストを調べてみると
「シュリ」「スノーピアサー」「グッド・バッド・ウィアード」「グムエル」など韓国映画の超大作系には大抵出演しているソン・ガンホ。

新感染 ファイナルエクスプレス」にて我々の涙をカツアゲしたコン・ユ。

特別出演にお馴染みイ・ビョンホン。

そして日本からは鶴見辰吾だ。

 

おまけに監督は「グッド・バット・ウィアード」「悪魔を見た」何よりハリウッドで「ラスト・スタンド」にてアーノルド・シュワルツェネッガーにバックドロップをさせてスクリーン復帰を見事に演出、僕たち低偏差値クソシネフィルをスタンディング・オベーションさせたキム・ジウン

韓国映画界のオールスター集結と言わんばかりに景気のいい「密偵」のあらすじはこれ!!



1920年代の日本統治化の韓国、
朝鮮人でありながら日本の警察に所属するイ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)は部長のヒガシ(鶴見辰吾)からチョン・チェサン(イ・ビョンホン)が団長の義烈団を監視するよう特命を受ける。

義烈団のリーダーであるキム・ウジン(コン・ユ)に近づいていくうちにチョン・チェサンも紹介され、朝まで一緒に飲んでいくうちに、
「こいつらいい奴じゃん。おごってくれるし」と割とあっさりと仲間に入れられようとするジョンチュル。

↑朝まで飲んだ結果、案の定目が死んでいるソン・ガンホ

やがて義烈団が上海から京城(現ソウル)へ向かう列車に日本の主要施設を標的にした大量の爆弾を積み込む計画を知る。

仕事と民族としての思いの間で悩むジョンチュル、話が進みに連れていくうちにどんどん増えていく密偵。

誰が見方で誰が敵か?誰一人信用できない情報戦が始まる。

内容を知ってテーマがテーマだけに日本人としては苦い内容ではないかと正直思ったし、案の定、二重スパイじゃない奴がいないんじゃないかと思うくらい裏切りまくりなので混乱しかけたが何とまぁ清々しい作品な事!!

終始、裏切りまくりの話なのに、男同士の友情に我々ビーパワーハードボイルドは熱いものがこみ上げるのだった。

友情を描いた映画は好きだ。

ランニング、短パンで男同士で波打ち際で走るのも
一人敵地に乗り込むリーダーの前にフル装備でチームメイトが空港に突っ立ているようなこってりしたもの・・・というかスタローンインマイハートなものはもちろん大好物だが、自己犠牲」、「許し」が出来る友情こそ本物だと言える。

例えば「フェイク」でジョニーデップがFBI捜査官だとわかった時、マフィアのアル・パチーノは自分がはめられた事に気づく。

今から殺されるアル・パチーノだが妻に伝言を残す
「お前だから許せる」と。

「新しき世界」ではヤクザの組長のファン・ジョンミンが自分の右腕として
潜入捜査官のイ・ジェンジェに死ぬ間際に言った「強く生きろ」の言葉

遺品整理してわかる本音・・・。

最終的に裏切ってしまっていたり悲しい終わりを迎えるわけだが、二人の間の友情は消えていない。

 全てを超越して生まれる絆に我々は熱くなる。

本作「密偵」でもお互いが利用し合うために、情報の流し合いなど裏切りが続くわけだが・・・・終盤で初めて出る本音、それを受け取った者が取る行動は清々しい感動を与えてくれる。

かつてキン肉アタルが王位争奪戦にて提唱した真・友情パワーは溢れていた。

アタル兄さんの最大の見せ場!!真・友情パワーについてもう少し細かく確認したい場合は各自調べてください。

「密偵」を見てあなたの漢気を震わせてみてはいかがだろうか。

2016年/韓国/カラー/140分/原題:『密偵』配給:彩プロ
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