怒りの老後「ランボー ラスト・ブラッド」

ランボー ラスト・ブラッド is Great Movie!!

いきなり何を言ってるんだと思われるだろうが「ランボー ラスト・ブラッド」
は本当に素晴らしい作品です。

コロナにより絶賛自粛中の今年のGWだったが、試写で観ることができたランボーの事ばかり考えていたので例年よりも充実していた気がする。

オンライン試写で期間中に5回観てしまっているが、現在、ランボー禁断症状が出ており深刻にラストブラッドが枯渇している。

すぐにでも劇場で観たい。

「いや、おまえがスタローン好きだからだろ?」というそこのあなた!!
実際、友人にも「おまえはランボー信者だからおもしろいと思っただけやろ?」とも言われた。

確かに俺はスタローンの大ファンだ、ただこの熱狂っぷりは俺だけじゃない。

アメリカを代表するバンドGunsN’Rosesのベーシストであるダフ・マッケイガン。

ガンズの中でも一番の常識人でいつもクールにベースを弾くダフが試写で絶賛して以来、様子がおかしかった。
ランボーのTシャツを手に入れた事をSNSにアップしたかと思えば、なんとステージ衣装にしていた!!

ダフのロック魂を燃え上がらせたランボーシリーズ最新作「ラスト・ブラッド」について今回はがっつり語ろうと思う。

前作「最後の戦場」でミャンマーの軍事政権をたった一人でさくっと壊滅させたジョン・ランボー。
戦いの虚しさに疲れたのか、もしくはちょっといいなと思ったいた女がなんだかんだで結局婚約者の元に行ったことで傷心したのかはともかく、ようやく故郷であるアリゾナの実家に帰省。

そして10数年、誰もがランボーのその後が気になっていたはず。

なんと、古くからの友人のマリアと、その孫娘ガブリエラと牧場を営みながら平穏な日々を送っていた!!

第一作では保安官とマトモに口をきけず、最後の戦場では無言でヘビを捕まえていたあいつが普通の生活をしている!!

尋常じゃないほどコミュ力が皆無、世捨て人同然だったランボーがまともに受け答えしている。それだけで長年追いかけたものとしては涙がダダ漏れだ!!

ガブリエラに大学祝いとしてナイフをプレゼントしてドン引きされたり、庭に地下に広大なトンネルを作っている(これについては劇中で理由は触れられない!!さすが細かい事は気にしないスタローン!!)あたり、さすがランボー!!なところはあるが、本人曰く「心の闇にフタをして生きている」という事なのでまぁ良しとしよう!!。

そんなある日、ガブリエラが自分を捨てた父親に会いたいと言い出す。
「あんな奴会わなくていい!!」全力で諭すランボーとマリアだったが、年頃のガブリエラは静止を振り切って父親の元へ

行先は近年ハリウッド映画で治安の悪さを発揮しているメキシコ!!
今回もしっかり無法地帯なメキシコなので軽く飲みに行っただけで人身売買組織に拉致られるガブリエラ

早速、メキシコに向かい情報を持っていそうな奴の骨を折り、ガブリエラ捜索に精を出すランボーだったが、人身売買組織に目を付けられた結果、ボコボコにされる。

娘同然に大切していた女の子を奪られ平和な日々が崩れ去った。本人曰く「フタをしていた」ものが外れ殺気が戻るランボー。

年金不要、殺気爆盛りの怒りの老後が始まるのであった。

前半、家族の暖かさを得た年老いたランボーに「あいつも幸せになったか」としんみりするが、後半はこれまで以上に怒り狂ってシリーズ最高の地獄絵図が繰り広げられる。

素手で鎖骨を引き抜く、ハンマーで脳天や股間をぐちゃっと潰す暴力に「ロッキーでもエクスペンダブルズでもない。ランボーなんだ」とこれまた涙が出てくる。

特にラスト20分、決闘のために自宅を改装するランボーだが、地下トンネルに銃やブービートラップをセットする様子はテーマが「皆殺し」の怒りのガーデニング!!

これまで街の保安官、州警察、軍隊と戦ってきたが、今回はメキシコの人身売買組織

人数だけでいえば少ない。その結果、顔面が消し飛ぶ、輪切り、人体が爆散、火だるま、と誰一人安楽死しないオーバーキルが炸裂する。

哀しみの数だけ、そして人間を死肉に変えた数だけ戦闘力が上るランボー、前半で飲んでいた薬は一体なんだったのかというくらい動きにキレが蘇る。

ランボーファンならずともアクション映画ファンにとっては至福の時間だ。
PTAも尻尾を巻いて逃げ出す人道、道徳ガン無視のスタローン劇場の最高潮が炸裂している。

スタローンも73歳、アカデミー賞もゴールデングローブ賞も受賞した映画史に残る名優である。

そんな大御所が作ったとは思えない粗削りかつ武骨な内容だ。

まるでロックバンドのデビュー作のような初期衝動。

ダフがステージ衣装をランボーにした気持ちがわかった。
「アペタイト・フォー・ディストラクション」を作った頃を思い出したんだろう。

この十数年、ドラッグや酒を卒業し、健康志向になったり大学で経済を学んだり、すっかりカッコ良くて素敵な父親だったが、ダフの中のロック魂、否スタローンインマイハートが燃え上がったのだろう。

きっとダフはこう思ったに違いない

「俺ももっと頑張ろう。まずはTシャツ買おう!」と。

80年代多くのフォロワーを生み出したランボーだが、未だトップを走るというか誰も真似できない域に突入した。

本国公開が2019年9月で我々日本人はなかなか観れない状況に苦汁を舐めさせられたが、コロナによる自粛でストレスも最高潮の今、世界中の誰よりも楽しんで観れるはずだ。

「家にいても自粛はするな。本気を出せば自宅を戦場に出来る」という究極のステイホームが観れるのだから。

日本ではいよいよに6/26(金)公開!!

自粛でたまりに溜まったモヤモヤを「ランボー ラスト・ブラッド」で爆発させよう。今こそ有給を駆使しろ!!