こんばんは、デッドプー太郎です。
昨日、X(Twitter)で投稿した通り、大阪コミコンにてニコラス・ケイジと会えました。
今回は夢のミート・ザ・ケイジの一部始終について報告致します。
4月10日。
俺はというと相変わらず映画どころかその日を生きることで必死だった。
今日くらいは温かい飯にありつきたい・・・・と今年の大阪コミコンの事は完全にド忘れして働いていたところ、”DIE”sukeさんからLINEが届いた。
「ニコラス・ケイジ来るみたいです。」
もう、エイプリル・フールは終わりましたよ・・・。
どうした?情緒が不安定なのか?
“DIE”sukeさんに「医療機関での適切な治療を受けるべきよ。」と返そうとしたところ、メッセージと一緒に送られたurlに「大阪コミコンにてニコラス・ケイジ来日」の文字が。
マジか!?
過去に「コン・エアー」の記事でも書いた通り、90年代のニコラス・コッポラ(本名)は96年に「ザ・ロック」97年に「コン・エアー」、「フェイス/オフ」と連続で出演し、ハリウッドの頂点だった。
ニコラス・ケイジはカッコいいんだぞ。「コン・エアー」 – Be Power Hard Boiled Z
その後も2000年代には「ナショナル・トレジャー」「ゴーストライダー」などが大ヒット。
映画が公開すれば劇場の大きなスクリーンで上映、地上波でも主演作が毎月放送され、パチンコなどCMにも出演していたので、映画に詳しくない人でも知らない人はいないレベルだった。
我々ビーパワーのような80年代生まれの人間はニコラス・ケイジで育ったと言っても過言ではない。
“DIE”sukeさん、疑ってごめん。
仕事中だったが、緊急で休憩室へ移動し”DIE”sukeさんに電話。
大阪コミコンへの参戦を即決した。
ここ数年は入場チケットも値上がりが激しいし、写真撮影だけで何万円も使うのは…といった感じだったがニコラス・ケイジなら話は別だ。
撮影チケットは1枚31,000円と過去に来日した俳優の中でもかなり高価だが、同伴チケットを買えばスリーショットで撮れるらしい。
ビーパワーでニコラス・ケイジを挟んで記念写真を撮りたい。
そして、その写真は我々の遺影にしたい。
ビーパワー最大の作戦「ミート・ザ・ケイジ」実現に向けて走り出した。
仕事をほったらかして大急ぎで帰宅するの図!!炎上しようがガン無視!!
チケット発売当日。
俺はPCの前で30分前から待機していた。
“DIE”sukeさんと同じく長い付き合いのお友達のかんDはこのチケット争奪戦に勝利すべく淡路島のコンビニで待機していた。
なんでやねん。
過去にチケット発売開始と同時にアクセスしても売り切れだったというクリス・ヘムズワースの事例もある。
俺達は真剣だった。
どの日のどの時間を狙うか、第1希望が購入できなかった場合に備えてのプランBについても打ち合わせしていた。
我々は社会の負け犬かもしれない。しかし、今日だけは勝たなければならない。
刻々と時が迫る…緊張感が高まる。
時が来た!意地でも勝ち取ってやる!
開始と同時に予約画面をクリックし、クレジットカード番号を猛スピードで打ち込んだ!!
すんなり買えた。
“DIE”sukeさんに連絡したところかんDもすんなり買えていた。
えっ⁉︎争奪戦じゃないの!?
いや、チケットぴあのシステムが優秀なのだろう。そういうことにしたい。
その後、落ち着いて大阪コミコンの入場チケットや同伴チケットを購入。
“DIE”sukeさんと二人で割り勘しても一人22,500円くらいになった。
全ての発注が完了した時、ふと冷静になった。
ゴールデンウィーク中に観に行くガンズアンドローゼズのライブは2時間近く演奏してくれて25,000円だ。
ニコラス・ケイジは記念写真1枚(面会可能時間約10秒)だ。
・・・・・・。
冷静になるのはよそう。
とにかく我々はニコラス・ケイジに会える権利を掴んだ。
“DIE”sukeさんとかんDは穏やかな声で「これで…我々も淡路島から帰れます」と言っていた。
大阪コミコンの開催が刻々と近づく中、定期的にチケット販売状況をチェックしたが、状態は◎。常に絶賛発売中だった。
きっとニコラス・ケイジの人気が低いのではない。
日本の不景気が原因なのだと信じることにした。
※どの俳優も絶賛発売中だったので本当に物価高が原因だと思う。
5月3日当日。我々はインテックス大阪に到着した。
今日ニコラス・ケイジに会う。
チケットも準備OK、我々の体調も万全だ。みんないい顔をしている。
ところでニコラス・ケイジはちゃんと会場入りしてるのかい?
念の為Xで確認したら、白スーツにアロハシャツという場末の演歌歌手みたいな格好でオープニングセレモニーで自作の曲を歌っていた。俺達よりもはるかに絶好調だった。
普通の人間が着たら大事故必須のコーディネートだが、めちゃくちゃカッコいい。
やっぱあいつはすげぇな!と感動をした。
撮影列には大量のニコラス・ケイジファンでいっぱいだった。彼の世界初のファン交流イベントが始まる。
対面した時になんて言おうか…
「あなたの映画で育ちました。あなたに映画の素晴らしさを教わり、私の人生は豊かになりました」
うん、そう伝えよう。
ティアドロップのサングラスにかけ直す。
ついに我々ビーパワーが対面できることになった。
ニコラス・ケイジを見た瞬間…
それまでの脳内リハは全て飛びフェイスオフのキャスター・トロイばりの変なテンションで
Oh!
You are my hero!!!
My dream come true!!
と叫んでいた。
ニコラス・ケイジはニコニコしながら握手してくれた。大きな手だった。
約30年、映画館やテレビの前で夢中になっていたハリウッドスターと握手した。
「デビル・クエスト」よりも「魔法使いの弟子」よりもファンタジーだった。
正直、極度の興奮で記憶が曖昧だ。
“DIE”sukeさんが偶然ニコラスと似たようなアロハシャツを着ていたので「same color!」と叫んでいたのは覚えている。
10秒くらいの面会は終わり、外に出た。
「…めちゃくちゃカッコよかったね」
おっさん3人が恋を知った少女のように頬を赤らめていた。
全員声が大きくなってるしキャーキャー言っていた。
まるで60年代にビートルズに熱狂した女子学生だった。
全員インテックス大阪を飛び出して海に向かって「ザ・ロック」のポーズをしそうな勢いだった。
生きててよかった~!!
気づけばかんDは写真を飾る額縁を買っていた。
かんDは「今日の写真をおじいちゃんの仏壇に飾ろうと思います!」と真剣に言っていた。
正直、それはやめた方がいいんじゃないかな…と思った。
奇跡はこれだけで終わらなかった。
撮影した写真の画像データを購入しようとスマホで決済していたら…
アイスコーヒーを飲みながらこちらの方にゆっくり歩いてくる背の高いおじさんがいた。
そのおじさんは頭にフードを被っておりラフな服装だったが…尋常じゃなくカッコよかった。
よく見ると大塚明夫さんだった。
「ファンです!」と伝えたらこの人生でめちゃくちゃ聞いてきたあの声で「ありがとうー」と握手してくれた。
いつかイベントとかに参加して会えたらいいなと思っていたが、まさかアイスコーヒー飲んでる野生の大塚明夫さんに遭遇することになるとは思わなかった。
まさに「天使のくれた時間」だった。
その後、ホットケノービさんとも合流。
みんなでブースを回ったり、イベントを楽しんだ。
いつになく飯がおいしかった。
各ブースを回っていろんな方と話したりグッズを買っている間も、
ニコラス・ケイジカッコよかったなぁ。
顔小さかったなぁ。
映画で見るより遥かにカッコよかったなぁ。
明夫さんアイスコーヒー飲んでたな。
ニコラス・ケイジ。
ニコラス・・・
ケイジ・・・
明夫さん・・・
・・・生きててよかった。
と幸せな熱にうなされていた。
そして実現したニコラス・ケイジとの夢のスリーショット(別名:ビーパワーにとっての遺影)だが
なんとも言えない表情をしていた。
「この表情どこかで見たことあるな」と記憶を思い起こしたところ奇しくも「ザ・ロック」で致死性のVXガスを取り扱っている時の表情と同じだった。
俺達は化学兵器と同レベルなのか…
まぁ、そうかもしれないなぁ‼︎
社会の毒みたいなもんだもんな‼︎
ちなみにかんDとの写真はめっちゃ笑顔だった。
今頃この写真はおじいちゃんの仏壇に飾られているはずだ。
ニコラス・ケイジに会えた。
なんてことない平凡な人生の俺に怒った奇跡だ。
俺に人生最後の日が来た時、走馬灯の中で、あのVXガスを取り扱っている時のような表情のニコラス・ケイジとの写真を思い出すだろう。
めちゃくちゃ良い日だった。歴代のコミコンで一番楽しんだ日になったことは間違いない。
ニコラス・ケイジには今年だけと言わず毎年来て欲しい。
そしてできれば次回こそは俺らにも笑顔で写真に写ってほしい。