ハリウッドアクション超大作 映画「ペット」感想 (ネタバレ)

ハリウッドの肉弾ハードアクションムービーは
2014年「エクスペンダブルズ3」
2015年「ワイルドスピード スカイミッション」
2016年「ペット」

おはようございます。デッドプー太郎です。

先日、日本国内の週末の興行収入が「シンゴジラ」を超えてトップになった「ペット」
「ミニオンズ」のスタッフによる作品で、ニューヨークを舞台に飼い主がいない間のペットの様子を描いたCGアニメ作品だ。

この映画については発表直後から気になっており、前売り券も買った。



普段全く扱わないジャンルの映画であるが、そこまでに気になっていた理由は
インコが登場するから。

Sweet_pea

セキセイインコのスイートピーちゃん。

意外と映画でインコはあまり登場しない。
セキセイインコとなるとハリウッド映画でこれほどフューチャーされたのは
「小鳥ってのは喋るビー玉みてぇだな」と全く気の利かない口説き文句を披露した
「ロッキー」以来じゃないだろうか。

我が家ではインコを4羽飼っている事もあり、「シン・ゴジラ」を一緒に観に行こうと
熱心に誘っても頑なに行かなかった嫁と一緒に観た。

ミニオンズの「アルバイト大作戦」というミニオンズがジューサー欲しさに日雇い労働をする
シュールな短編との同時上映。

正直、おもしろかったのは事実だが、決してペット達に萌死にしたわけではなく、
アドレナリンが分泌しまくった。

この映画「ペット」。見た目のかわいさからあまりフューチャーされていないが、

2016年アクション・ムービーの 傑作の1つだ。

頭の悪いアクション映画は相当な数観ている俺が言うから信じて欲しい。
マジでハリウッド超大作のアクション映画に必要な要素が全て詰まっているので見どころを紹介していきたい。

1.マッドマックスに通じるシンプルなメッセージ

同じ動物を扱った映画だと今年は「ズートピア」がヒットした。
「人種差別」「性差別」を取り扱い見た目に反して深いテーマだった「ズートピア」に対して
「ペット」のテーマははっきり言ってない!!

皆無!!

うっかりニューヨークから遠くまで来ちゃったので飼い主が帰ってくるまでに家に戻るという
「行って帰ってくる」というのがあらすじ。これは昨年大ヒットしアカデミー賞も総なめした
「マッドマックス:怒りのデスロード」に通じるものがある。

2.炎の友情
主人公で典型的な飼い犬であるマックスとボロ雑巾のような捨て犬デューク。
当初はベッドやエサの取り合いなどでいがみあう二匹だが、困難を共にするうちに確かな友情が芽生える。
特にデュークが悲しい過去のオーナーであることを知った時の二人のやり取りはかつて「ブラック・レイン」での マイケル・ダグラスと高倉健、「リーサルウェポン」でメル・ギブソンとダニー・グローバーが見せたコンビを彷彿とさせる。

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Ken-Takakura--Michael-Douglas-Black-Rain

いがみ合う中で確かな絆を結ぶ二人の男達。

こんな事書いているとヤクでも決めてるのか?と思われるかもしれないが事実だ。

3.頼もしすぎる仲間達。
マックスとデュークがいなくなった!!ご近所のペット達が立ち上がる。

マックスに片想いの強すぎるポメラニアンであるギジェットを筆頭に
冷静かつ的確な信頼できるデブ猫、クロエ(声はなんと永作博美!!)
ポンコツ犬コンビのメル&バディ
屋上の小屋に幽閉されていた、本作のレクター博士ポジションのタイベリアス(声はイケボの宮野真守)
ニューヨークペット界のゴッドファーザーポップス
一切喋らないインコのスイートピー
そして救いようのないバカのノーマン

マックスのために下水道であろうがニューヨーク中を疾走するギジェットに至っては
「ワイルドスピード」のヴィン・ディーゼル「エクスペンダブルズ」のジェイソン・ステイサムに通じる 頼もしさすらあった。

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「ペット」と「ワイルドスピード」との比較画像!!全く同じ!!

クロエとタイベリアスに至っては隙あらばスイートピーとノーマンを食おうとしているので
常に死と隣り合わせというメンバー編成は1か月早い「スーサイド・スクワッド」ともいえる。

4.魅力的なヴィラン。

アクション映画にとって必須なのは魅力的な悪役(ヴィラン)の存在。
本作のヴィランであるウサギのスノーボールは
1.思わずイラつく狡猾さ
2.壮絶な過去(マジック用のウサギだったが飼い主がマジシャン廃業で捨てられる)
3.コスプレ向きのルックス
と悪役に求められる条件をすべて満たしている。

吹き替えの声がフリーザという点は狙ってのキャスティングだと思うがかわいいウサギの声がフリーザというのは猟奇的に最高だ!!

スノーボールの手下もタトゥーだらけの豚、拘束具をつけられたブルドッグとメキシコのフアレスでものびのびと生きていけそうな曲者揃いというのも完璧だ。

5.ハードなバイオレンスシーン。
なんとカーチェイス、爆発、死人が出る。もう一度いうがこの映画は「ペット」だ。ミニオンズのスタッフが贈るハートフルコメディだ。
嘘じゃない、信じて欲しい!!

という風に簡単に箇条書きにしてみたがアクション・ムービーとしての必要条件が完璧に揃っている。

思えば今年は「エクスペンダブルズ」「ワイルドスピード」のような古き良きタイプのアクション映画が不在だった。 (もうすぐ「メカニック ワールドミッション」は公開されるのは楽しみ!!)

映画「ペット」はそんな我々の渇いたハートに「漢気」というエナジーをオーバーヒートさせてくれる傑作アクションムービーである。