ステイサムの料理教室

休日に起きるのが非常に遅い。

というか、午後2時に起きるのが常だ。
前日に飲み過ぎてオールしてしまったというのが
主な理由な訳だが、死活問題になるのが、そう、メシですよ。
外食するにしても2時になると俺の家の半径500m以内は店が閉まっているか、休憩時間だ。
コンビニの弁当も平日に大体食い尽くした。
何より外に出るのが面倒くせえ。
 
そうなってくると重要なのが自分で料理をするスキルである。
やはり誰かが作ったのを食ってばっかじゃなく、たまにはテメエで作って食え!と。
ただねえ、男が『俺、メシを作るのが得意なんすよ。』なんてのを標榜するのは、女を家に呼ぼうとしてる下心丸出しの口実ですよ。
あわよくばメシどころか、女を食おうとしてる!
「いや、そんな事ないんじゃない?」と言う声もあるかもしれんが、敢えて言わせて頂きたい。
うるせえ!
そうなんだよ‼︎
 
もはや男の料理ファッションの一部になっている。
果たして、そんなもんが正しい男の料理と呼べるのか?
否!断じて否‼︎
 
ならば正しい男の料理とは何なのか?
誰に答えを聞けばいいのか。
俺の頭の中に1人の男の姿が浮かんだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
ステイサムじゃねえか⁉︎という声が聞こえそうですが、そうです、ステイサムです。
今回は男の正しい料理をステイサムに聞いてみようと思う(よりによって)。
という訳で、強引にスタート‼︎
 
 
 
 
ステイサム「俺だ、ステイサムだ。料理メカニックの仕事は似ている。言うなれば具材を料理するか、人間を料理するか位の違いだ。だが共通していることが一つだけある。それは周到な準備が勝利を招く』だ。これは大事だ、メモしておけ。」
 
 
 
本日のお料理★ステイサム流ペペロンチーノの作り方★
 
ステイサム「今日の料理はコレだ。オレ流ペペロンチーノ。簡単に思えるかもしれねえが、シンプルなほど奥が深いもんだ。俺の映画と同じように。何よりパスタを作っておけば何となくオシャレな感じがするだろ?家に来る彼女へオマエがメシを作ってあげたら大喜びだ。何?にんにく食べたら口臭が気になる』って言われるだって?そんな女とは別れろ。さあ、用意するもんを紹介するぞ。」
 
 
用意する具材
パスタ麺:食いたいだけ
オリーブオイル:エクストラバージンオイルってのもあるらしいが、俺には違いが分からねえ。
にんにく:ガンガンに効かせろ。
鷹の爪 :千切りたいだけちぎれ。
ベーコン:豚一頭。多いに越した事はねえ。
塩、ブラックペッパー:いざって時には目つぶしにも使える。
 
用意する調理器具
鍋   :デカければデカいほど良い。いざって時は弾除けになる。
フライパン:なるべく硬い奴だ。武器にも使える。
ナイフ :最低でも10本は用意しろ。
拳銃  :オススメは9mmだ。弾切れに注意しろ。
爆薬  :手榴弾2つ。C4爆薬、起爆装置。仕上げに欠かせない。
 
 
1・スーパーへ行く。
ステイサム「普通の料理のレシピだと、この時点で具材が揃ってるもんだが、ソイツは大きな間違いだ。買い物の時点で戦いは始まっている。まずはスーパーへ向かう。ナイフ、拳銃、爆薬を忘れるな。一つでも忘れれば命取りに繋がる。それから尾行がないかを必ず確認しろ。」
 
 

 

ステイサム「スーパーに着いたか?プライベートな時間だ。周りは一般人に見えるだろう。だが、それは違うそいつらはプロだ。お前の命を狙っているぞ。どんな手を使っても買い物は3分で済ませろ。

 
 
ステイサム「標的が一番スキを見せるのは、目当てのモノを手にした瞬間だ。その隙を奴らは見逃さない。奴らは好機と見てオマエを襲ってくるだろう。返り討ちにしてやれ。
 
 
ステイサム「自分がメシを食う為に人を殺すのは躊躇する奴もいるだろう。だが、遠慮はいらねえ。メシを食うってのは命を食らうってことだ。容赦するな。生き残れ。
 
 
 
ステイサム「さあ、店を出る準備が出来たか?ここで手榴弾の出番だ。自分がいた証拠を残すな。
 
 
 
ステイサム「行きも帰りも同じルートを通るのは危険だ。なるべく別なルートを使え。
 
 
 
2.料理スタート
ステイサム「無事に家へ着いたか?おっと、扉を開けるのは気をつけろよ。お前が買い物へ行く前に扉に仕掛けた手榴弾があるだろう。自分で仕掛けた罠を忘れるな。」
 
 
 
ステイサム「いよいよ料理だ。カーテンを閉めろ。電気も消せ。呼んでもいない来客も考えられる。拳銃の残弾を確認しろ。
 
 
 
ステイサム「まずは鍋に水を多めに入れて火を入れろ。塩も一つかみ鍋にぶち込め。なぜ水を多めに入れるかだって?敵が来た時に熱湯で対処するためだ。そのせいでパスタを食えないんじゃ、命を掛けた意味がなくなる。
 
 
 
ステイサム「一刻を争う。次に具材を切れ。手始めに、にんにくだ。存分に刻め。鷹の爪は首を捩じり切って中の種を残らず掻き出せ。」
 
 
 
ステイサム「次はフライパンだ。火を入れろ。そこにオリーブオイルを垂らせ。分量?知ったことか。銃を握る右手は玄関に向けているのは忘れるな。」
 
 
 
ステイサム「フライパンに熱が通ったかを確かめる為に水を2~3滴垂らせ。それ以上垂らすとフライパンが爆発するぞ。
 
 
 
ステイサム「熱が通るとフライパンがパチパチ音を立てる。チャンスだ。ニンニクと鷹の爪をぶち込め。だがお前の頭はクールでいろ。火加減は中火だ。焦がしたらオマエは大事なモンを失ってしまう。フライパンを回し続けろ。」
 
 
 
 
ステイサム「どうだ?香ってきただろう?硝煙じゃない匂いが。恐らくニンニクも色がついているはずだ。ここで火を止めろ。余熱でも十分に火は通る。」
 
 
 
ステイサム「この頃には鍋が沸騰しているだろう。さあ、お待ちかねだ。パスタをぶちこめ!
 
 
 
ステイサム「何度も言うが、頭はクールでいろ。この仕事に必要なのは冷静さだ。鍋に入れたパスタを菜箸でかき混ぜろ。手を止めるな。パスタによっては何分煮るか決まっているが、そんなもん知ったことか。決めるのはお前だ。
 
 
 
ステイサム「よし、パスタが茹で上がった。ここからは時間との勝負だ。パスタのお湯を切ったらフライパンへパスタを投げろ。ついでだ。ゆで汁も少し入れてやれ。スープパスタにしたい酔狂な野郎は、ゆで汁を全部入れろ。
 
 
 
 
ステイサム「もう追手もパスタの香りを嗅ぎつけている頃だろう。オマエの家は囲まれている。だが焦るな。中火でソースとパスタを混ぜてやれ。」
 
 
 
 
ステイサム「この頃には追手もオマエの家の玄関をブチ破っている頃だろう。取るべき手段は一つだ。パセリを掛けながら拳銃で追手を倒せ。パセリが必要かどうかだって?聞くまでもねえ。この仕事には緻密さも必要だ。神は細部に宿る。」
 
 
 
 
3.脱出
ステイサム「まさか家で悠長にパスタを食えると思ったのか?出来上がったパスタを持って窓をブチ破れ。
  
 
 
ステイサム「パスタの皿は無事か?恐らく、追手が家の中から外にいるオマエを狙っているだろう。これが最後の仕上げだ。家に仕掛けたC4爆薬を起爆しろ。家もフライパンと同じだ。奴らも料理してやれ。
 
 
 
 
4.召し上がり
ステイサム「もうオマエがパスタを食うのを邪魔する奴はいない。存分に手間暇かけたペペロンチーノを食べろ。オマエは自由だ。
 
 
 
 
如何だったろうか?
やはり料理の手抜きはいかんですね。
人でも食材でも。
そして、この記事も。
…という訳で、俺はなるべく週末は早起きしようと思います。