興行収入よりRockしろ!!「アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲」

批判上等!!権力を恐れるな!!掟破りの悪魔合体!!

 興行収入よりROCKしろ!!

「アイアン」といえば「アイアンマン」だが、かつて違う意味で俺達の度肝を抜く「アイアン」が存在した。

「アイアン・スカイ」だ。

第二次世界大戦敗戦後、月に隠れていたナチスが宇宙船に乗って攻めてきた・・・・

思わず頭痛がするようなネタを実行する心意気、映画、政治ネタなど多方面にケンカを売り、低予算なのに割としっかりしたCG。

「徹底的なB級の美学」に一部の熱狂的なファンを生み出した。

下手したらZ級になるような内容なのに結構おもしろい。

俺としても主人公ユリア・ディーツェの金髪美人+ナチスのコラボに新たな性に目覚めたものだった。

うん、2時間は語れる!!

あれから7年、一通の試写の案内メールを見て俺は膝から崩れ落ちてしまった。

今度は「ナチスが恐竜に乗って攻めて来た」だと?

確かに「ナチス+金髪美人」は良かった。

今度は「ナチス+恐竜」・・・

違うよ、そこじゃねーよ!!

とにかく奴らが帰ってきてしまった。

・・・更にバカになって。

「帰ってこなくてよいのに。」という言葉を飲み込んで試写を観たわけだが、前作を凌駕する、まるでレッド・ツェッペリンのセカンドアルバムのような更にハードかつヘビーに進化したロック魂に燃えた一本だった。

人類は月面ナチスとの戦いに勝利するも、ボンバーマン感覚でお互いに核爆弾を撃ち込みあった結果、地球は荒廃してしまった。

それから30年後、生き残った人類はナチスの月面基地で過ごしていたが、エネルギーが枯渇し、富裕層はApple製品を崇拝するジョブズ教にのめり込んでいるといった風にあらゆる意味で終わっていた。

前作の主人公レナーテとジェームズの間に生まれたオビは地球の深部に新たなエネルギーがあることを知り、人類を救うため、ムキムキのマッチョマン、通りすがりのロシア人、そして出来れば早く死んで欲しいジョブズ教の面々と旅立つ。

なんとか地球の深部に入ったが、そこは高度な文明を持った宇宙人、ヴリル族が君臨する世界だった。
(ヒトラーをはじめサッチャー、ビンラディン、ステーヴ・ジョブズなども歴史上の有名人も皆ヴリル族だったという設定)

ヤツらは残った人類を滅亡させるため、恐竜とともに地底から攻めて来るのだった!!

前作でも結構なレベルでケンカを売っていたが、今回はおそらく製作陣の何人かは既に故人となっているだろう。

マーク・ザッカーバーグは「SNSを広めてかわいいネコの動画とちんこの画像が飛び交いで人類をバカにする事に成功した功労者」と称え、ジョブズを崇拝するジョブズ教は純正アプリを使っていないと処刑。

 「その洗練されたデザインは光り輝き
他社製品は失望のみ
いと高い価格を与えたまえ」
と復唱させる。

それだけでは飽き足らず予告ではトランプにもケンカを売っている。

過剰になりちょっとしたブラックユーモアも叩かれる。
テレビは無難なクイズとグルメが蔓延。

そんな生温い世の中で「アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲」」は

「興行収入よりROCKしろ」と世間に中指を立てている

あるロックミュージシャンがかつて言った。

「金持ちになる方法ならポップミュージシャンに聞きな。
俺達は成功ってものには興味がない。

おまえのママがしかめっ面をするようなラウドなノイズを鳴らして
おまえの姉貴をファックするんだ!!」

アイアンスカイは間違いなくROCK&ROLLし、そしてFUCKしていた。

今後業界から干されるかもしれないリスクを冒してまでこの映画は俺達に何かを伝えたかったのか?

おそらく「ない」!!

多分「おもしろかったから」だけだろう!!

いつまでも群れずにアウトローでいたい我々ビーパワーにとっては自己啓発映画としてこれからも楽しみたい!!でも関わるとややこしいことに巻き込まれそうなので対岸から眺めておこう!!

と思っていたら我々二人でコメントが掲載されていた。

見事に巻き込まれたの図

公式サイト

http://ironsky-gyakushu.jp/

クソが!!俺達まで消されちまう!!と思っていたらなんとアンディ・ガルシア主演で3作目も撮り終えているらしい!!

アンディ・ガルシアといえば「ブラックレイン」や「ゴッド・ファーザー」「アンタッチャブル」でお馴染みの激渋俳優だ!!

公開されるまでは「アイアン・スカイ」も俺達もくたばるわけにはいかない!!

「アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲」は7月12日(金曜日)から、TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開中!!

上映中にぺちゃくちゃ喋ったりスマホをいじる奴は殴れ!!