道徳の時間に流したい映画!!
こんばんは、デッドプー太郎です。
ここ2週間ほど肺炎をこじらせて軽く死にかけていたが、ようやくマシになってきたので記事を書いていこうと思う。
(肺炎で熱でうなされている間にアカデミー作品賞の「レヴェナント」を観たのだが、体調のせいか「具合の悪い時は体を暖かくして寝よう!!」という作品の真のテーマに気づく事が出来た。いつだって映画を深く掘り下げてしまうシネフィルのつらいところだ・・・。)
話は変わっていよいよ今週(10月28日)に「ザ・ギフト」が公開される。
公式サイト
http://movie-thegift.com/
スターウォーズのオーウェンおじさんでお馴染みのジョエル・エドガートン初の監督作である。
ジョエルはなんと俺と誕生日が一緒!!気が合うね!!親友じゃん!!
という事で勝手に親近感を感じている俺は宣伝会社様のご厚意で試写を観させて頂いた。
どんどんエスカレートしていく贈り物・・・ということでお中元の時期であろうがなかろうがひたすら伊藤ハムを送り続ける映画と思っていたが・・・・
イトーハム イズ オイシー!! byシルベスター・スタローン
かなりえぐい(精神的に)!!
めっちゃおもしろいのだが、ネタバレにデリケートな内容なので記事でどこまで踏み込んでいいかわからず悩んでいた。
公式サイトのコメントページを読むと・・・割と内容に踏み込んでいる感想もあり「ここまでならOKなのかな」というラインで紹介する。
「鑑賞前は事前情報は一切入れたくない」という方もいらっしゃるのはわかっているが、知っておいた方がより楽しめる、より観てもらいやすくなるネタバレはあると思っている。
例えば最近だと「シビルウォー」のスパイダーマンは公開直前の予告で存在がリークされたが、あれは良いネタバレだったと思う。あの予告動画で「スパイダーマンも出てくるなら映画館で観よう」と思った方は確実にいたはずだ。
また古くは「プレデター」が公開前、「プレデター=異星人」という設定を完全に隠してミリタリーアクションとして宣伝していたらしいが、絶対に「シュワルツェネッガー、ジャングルで異文化交流!!」)と銘打った方がよかったと思う。
というわけで、「ザ・ギフト」が観たくなるネタバレをしようと思う。
あらすじ
シカゴからカリフォルニア州郊外に移り住んだ若い夫婦サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール/アイアンマン3に出てきたトニーの元カノ)は、エリート金持ちリア充スパークな人生を築いていた。
その新天地はサイモンの故郷でもあり、偶然にも買い物中に高校時代の同級生ゴード(ジョエル・エドガートン)に声をかけられる。サイモンはゴードのことをすっかり忘れていたが、旧友との25年ぶりの再会を喜んだゴードは次々と贈り物を届けてきて、次第に夫妻を困惑させていった・・・・。
覚えられていない同級生ゴードだがワインにはじまり、やがて池に大量の鯉などオーバスペック気味のギフトをAmazonプライムばりに贈りつけていく。
やたら親切
目が笑っていない
しょっちゅう家に来る
飲むとめんどくさくなる
金の出所がわからないが羽振りが良い
という得体のしれない気持ち悪さをゴードはコンプリートしている。
ブロック必須どころか運営に通報するしかない不気味さ!!
こんな確実に付き合いを減らしていきたくなるスペックのオーナー、ゴードにサイモンは露骨に嫌がり、ついには強い口調で「もう自宅に来るな!!」と彼に言い放つ。
やがて犬が家出、嫁がメンヘラになるなど家庭に問題が入り続ける中、ゴードから謝罪の手紙が届くが、そこにはサイモンとの過去の因縁をほのめかす一文があった。
ここまで書くとゴードがストーカーもしくは怨霊のように感じるが、本作は中盤で内容が一変する。
ここで観たくなるネタバレ!!
この映画は「いじめられっ子」の「いじめっ子」に対する超陰湿な復讐劇だ。
徐々に明るみに出るサイモンの本性と夫婦のトラウマ。
主人公であるサイモンは表向きは愛妻家のエリートビジネスマンであるが、裏ではライバルをハメて蹴落としては出世してきたという性格が腐りきっている男。(極悪人ではなく誰もが人生で出会いそうな陰険な奴というのがポイント。)
誰だって「こいつは死ねばいいのに」と思った経験はあるだろう。だからと言って殴ったところで相手が被害者だ。
最も痛めつけるにはどうするか?
相手が命よりも大切にしているものを壊す事。生き地獄を味合わせること。
例えばプライドの高い奴には仕事で思い切りミスさせる。
世間体を気にする奴には家族のよくない噂を近所に流す
承認欲求の強い奴はとことん相手にしない。
そいつが一番自信のある分野でそいつ以上の結果を残す
スターウォーズファンには「ローグ1」を公開初日に鑑賞することを妨害する。
こうすれば暴力以上に傷つけることが出来る。
サイモンにとってゴードは記憶にもない奴だがゴードにとってサイモンは長年恨み続けた相手。
サイモン以上にサイモンを理解している。
それだけにゴードの復讐は陰湿かつ完璧。サイモンの精神が確実に崩壊する見事なプランを実行する。
観終わった後に「いじめ良くない!!人とは仲良くしよう」と反省すると同時に「サイモンざまーみやがれwww」と歓喜するという自分の中の闇の部分が炙り出されるのが恐ろしい。
昨年「ゴーン・ガール」が多くのカップルのメンタルを破壊したが、「ザ・ギフト」はもっと多くの人間に生暖かい気持ち悪さを与えてくれる。
ジョエル・エドガートン、「ゼロ・ダークサーティー」や「ウォーリアー」でタフな野郎を
演じていたがこいつは相当コワいぞ!!精神的に人を痛めつける事を熟知している。
絶対twitterで裏アカとか持ってると思う!!
ちなみに俺は「ザ・ギフト」鑑賞後、心のデトックスのために「ロッキー3」を観ました。