ポリスストーリーREBORN〜走る!飛ぶ!殴る!ジャッキーのSF大捜査線!〜

 
好きなタイプは、どんな人?
生きていると、そんな質問を男女問わずに聞かれる機会が往々にしてあるもんです
そこで答えられがちなのが「笑顔が素敵な人が好き」である。
人それぞれ色々好きなタイプはあるでしょうが、一番聞いてて眠くなる返答である。
どうせ金持ちとか、乳がデカいタイプが本音だろう!この野郎!
と男女問わずに言いたくなる。
 
かといって、笑顔が素敵な人がいないと言いたいわけではない。
俺だってねえ、笑顔が素敵な人として思い浮かべる人間がいますよ。
それが、この人である。
 
 
 
 
ジャッキーじゃねえか!
そう皆さんご存知、ジャッキー・チェンである。
どうですか?このジャッキースマイル。
癒されない人はいないでしょう。
 
それはお前だけだよ、という意見は無視して、人類史上最高の笑顔を持つと俺は勝手に思っているのですが、そんな彼氏の最新作が日本でも公開される。
それがポリスストーリーREBORNである。
あらすじは香港国際警察のリン…ていうかジャッキーがテロリストと激闘を繰り広げるというもの。
タイトルおよびあらすじを聞くと「ははあ…さては、いつものジャッキーだな!と期待するファンもいるかもしれん。
俺もそう思いました。
今回、しょうこりもなく宣伝会社さんの厚意で試写会に呼んでいただいたのだが、今回のポリスストーリーREBORN、そんじょそこらのポリスストーリーではありませんよ
もう色々REBORNし過ぎて大変な事態が起きてしまう。  
どれくらい大変かというと、敵のビジュアルからして、明らかに人間を超えた改造人間である。
 
 
 
 
思わず頭の中で「!?」という記号が出てしまったのは言うまでもない。
だが冷静になれば今まで人間の姿をしているものの人間離れした技をジャッキーや敵を含め繰り出していたので、そこはOKとしてくれ頼む!
 
 
 
 
そんな訳で、開始早々、呆気にとられる俺を尻目にスターウォーズのコスプレみたいなテロリストが挨拶代わりにグレネードを連発!
香港警察を壊滅に追い込むのだが、そこはジャッキーである。
完全武装の敵に死ぬほどカッコいいマガジンチェンジをしながら拳銃一丁で食い下がる!
いつもならイス脚立を使っていたジャッキーがだ!
拳銃一丁で奮闘しながらも、結果ほぼ同僚を虐殺されたジャッキー。
こうなりゃヤケだ!ジャッキーロジックテロリストのボスにパトカーで怒りの突撃!
 
 
 
 
ジャッキーらしい無茶な倒し方を敢行するなど開始早々、景気が良い。
だが、ジャッキー本人もタダで済む訳でなくサンダーアーム龍兄虎弟の撮影ばりに瀕死の重傷を負ってしまうのだった。
 
 
 
そんな事件から数十年後…
オーストラリアにて発刊されたラノベ『Bleeding Steel』 をきっかけに、あのコスプレテロリスト達が再び暗躍を始める!
そして、それまで身を隠していたジャッキーもテロリスト達の行動を察知し動き出すのだった。
舞台は香港からシドニーへ。
果たしてテロリストの狙いは何なのか⁉︎
ジャッキーは雪辱を果たせるのだろうか⁉︎
今、再びジャッキーが立ち上がる‼︎
 
本作の原題は『Bleeding Steel』 
ポ…ポリスストーリーでも何でもない!
それも衝撃だが、「まあそれはそれとして、劇中で登場する同名のラノベが何か重要な鍵になるんじゃなかろうか…」と邪推してしまう。
だが、正直、そこまで重要な伏線ではない
…というのも、ラノベに書かれた設定が自分達の出自と被る部分があると判断しテロリストが勝手に暴走しちゃうのだった。
ていうかテロリスト達も長い間潜伏してたのにラノベ一冊の設定に目くじらを立てるなよ!
暇かよ!
 
 
 
だが暇だったおかげで、ミレニアムファルコンみたいなバカでかい空中要塞、見た目はカッコいいが重大な欠陥があるパワードスーツの兵隊およびビーム銃など……悪事よりスターウォーズのコスプレに力を注いでいたのが分かる。
えー何だ…嫌いになれないな!
な‼︎
 
 
 
そんな訳で、色んな意味で個性的なテロリスト相手に生身一つで挑むジャッキー
あんたアクション封印宣言はどうしたんだよ文句の一つも言いたくなるが、アイアンマンみたいなパワードスーツを着ての肉弾戦、改造人間に素手で戦いを挑むある部分がラストでREBORNするなど、今まで見たことがないジャッキーを見ていると、些末な事は最早どうでもよくなる
ジャッキー作品でも、かなり異色な出来なんじゃなかろうか。
ともあれ、まさか生きている間にアメコミ丸出しの敵とジャッキーと戦うとは夢にも思わなかった。
 
 
 
 
最近よく見かけるSF要素やアメコミ要素。
それらの要素をジャッキーが強火の中華鍋で炒めている様相を呈している。
まさに中華一番!な映画である。
若干焦げてるじゃねえか、と言いたくなる人もいるかもしれんがハリウッドのトレンドを強引に取り込もうとした、かつての香港映画を連想させた。
結果として取り込めたかどうかは別にしてもだ!
 
最近は伏線の回収なんかで感心する映画が多い中、口当たりの良い物ばっか見るんじゃねえ!という、忘れていた往年のアジア的にスパイシーな展開が連発している。
いわば、ゆでたまご先生の闘将!拉麺男のSF版と言いたくなるほど、俺の脳内の処理が追いつかなくなったのは言うまでもない。
話が進めば進むほど無茶苦茶な世界観が展開する、闘将みのある映画である
真面目な人は怒るかもしれんが、ここまで斜め上だと逆に清々しささえ感じさせてくれる。
そこも含めて映画としてはアレかもしれんが、ジャッキー映画としては正しい!
アメコミやSF映画好きなら、ジャッキーから蹴りを食らって思わずホンチ!と言いたくなる気分になれる。
映画は11/30(金)公開ですよ!