はじけるお肉!ナイスデブ選手権!

デブが活躍する映画は名作。

ようやく「ジョジョ・ラビット」を観た。

監督のタイカ・ワイティティの高田純次みたいなキャラクターと第二次世界大戦ものの映画が好きなので観たのだが、予想を遥かに超えて良い映画で不覚にも涙が出た。

子供の視点から見た戦争なのでつらいところはあるが、戦争の愚かさというよりスカーレット・ヨハンソンやサム・ロックウェルの人情とジョジョが悲しみを乗り越えて成長していく姿にホロリとくる。

特にサム・ロックウェル!!
今年は「リチャード・ジュエル」でも主人公の無罪を勝ち取るために奔走する弁護士を演じていたが、本作ではナチスの教官キャプテンKを熱演。

口は悪いが弱者にやさしく、思いやりに溢れる男。
ナチス政権による恐怖政治の中、自身もゲイであることを隠しているからか(そう受け取れる描写がいくつもある)弱者に対して優しく、ジョジョに対するさりげない助け舟の数々、中でも終盤のジョジョを助けるために自身を犠牲にした一世一代の芝居は涙なしには見れなかった。

今ハリウッドで「本当は心の優しいろくでなし」を演じさせたら右に出るものはいないだろう。この調子でもう一本出てろくでなし3部作を作って欲しい。

とにかく良い映画を観た・・・心に温かい余韻が残る中、以前から俺が提唱していた仮説が確信となった。

「魅力的なデブが出てくる映画にハズレはない。」

ただのデブじゃない。思わず抱きしめたくなるような愛しいデブ(いとデブ)だ。

今回はナイスガイならぬナイスデブ選手権として、プリティーファットマンが登場する映画を紹介していきたい。

1.ヨーキー(ジョジョ・ラビット)

火垂るの墓でも泣かない俺の涙腺を襲った傑作から主人公ジョジョの友達のヨーキー。

もじゃもじゃ頭に丸メガネの彼氏も非情な戦争に身を委ねていくわけだが、
戦場でうっかりバズーカを誤射して一棟破壊するなど、スリリングなハプニングを見せてくれる。

「まだ11歳なのに兵士になった!!ドイツおかしくない!?」と徴兵されて困惑したり
「ヒトラーが自殺したら世界中が敵になった!!味方が日本人しかいねぇ!」と子供ながら的確に戦況を報告する洞察力や、戦況が苛酷になるにつれて服がボロボロになる映画史上最もかわいいナチスソルジャー。

敗戦が確定した瞬間に服を脱ぎ自由を叫んだ彼。

演じたアーチー・イェーツ君はリブート版「ホームアローン」の主役に抜擢されたみたいだが、ドラッグに溺れずこのままのキャラで成長していってほしい

2.ベン(IT それが見えたら終わり)

ピエロ退治のプロである陰キャラ軍団、「ルーザーズ」の陥没乳首がチャームポイントの彼。

物語序盤で転校してくる彼だが友達のいなさ及びそのボンレスハムのような姿から
速攻でいじめの標的となる。

転校早々ハードな学校生活を送るベンだが、一目ぼれした女に熱すぎるポエムを書いて手紙を送るなど幼少期から並外れたロマンチストぶりを発揮。

彼がほの字なのがルーザーズの紅一点べバリー。

こいつが典型的なサークルクラッシャーで劇中グループ内の男たちの心をかき乱しまくる。実際「IT」を好きになるかどうかはベバリーのキャラを許せるかどうかが割と重要なポイントのように思う。

ベンの想いむなしくベバリーはビルに惚れている。

続編「IT The End」では27年間封印されて、暇を持て余したペニーワイズが各メンバーのトラウマを分析し、徹底的にいじり倒して恐怖のドン底に陥れるのだが、ベンのトラウマはベバリーがビルとキスしている事を見た事。

気づかないふりをして泣きながら帰る彼の姿に全ポテトボーイが涙した。

しかし、そこで終わるベンじゃない。

27年後はおデブな自身と別れをつげ超絶イケメン&建築士になり豪邸に住むグループ屈指の勝ち組に。

中年になってもサークルクラッシングなベバリーに愛想を尽かす事もなく
懇親のポエムを披露する。

例えどれだけ性にだらしない女でも愛した以上悪口は言わない。
惚れたなら全力で恋に爆走しろ!!

「心のイケメン」とは何かをベンは教えてくれた。

3.ペドロ(シャザム)

DCが送るネバーエンディングストーリーこと「シャザム」
孤児の中の一人であるペドロは健康に悪影響を及ぼしそうな画期的なデブ!!
まるでたわしのような剛毛もチャームポイントだ。

無口でセリフもほとんどないのだが、のそのそと走る姿や、常に子供たちの後ろの方でむすっとしているような表情はまるでジャンボセキセイインコのようだった。

4.ハウンド


メンバーがガラリと入れ替わった「トランスフォーマー:ロストエイジ」より登場したオートボット

ガトリングガン、ハンドガン、手りゅう弾など全身に武器を装備し、重量級の名に相応しい火力と人情味のある性格で新生オートボットの頼りがいのあるデブに就任!!

自身も「俺は動けるデブ!!」「ふとっちょバレリーナ」と陽気に語るところもコンプレックスを武器に変えており好感度が高い。

全武装を使い果たし「弾も策も尽きた!!」と叫びコンバットナイフだけで戦う姿は
とにかくカッコよかった。

5.サモ・ハン・キンポー

「燃えよドラゴン」でブルース・リーの相手をして注目され、その後はジャッキーの相棒として数多くの映画に出演。

ずんぐりした体型とおかっぱ頭、そして俊敏なアクションと「動けるデブ」の礎を築いた。

90年代半ばでサモ・ハンに改名。
それまでの彼氏からは想像できない渋みのあるアクションと演技は全てのおっさんに勇気を与えた。

彼こそまさにレジェンド・オブ・ナイスデブである。

「自分の中のキンポーを解き放て」とは全ての悩める者へのサモハンからのメッセージだ。

筋トレがブーム、割れた腹筋こそ男の価値のような昨今であるが、筋肉とカッコいいはイコールではない事を証明するナイスデブたち。

是非とも映画選びの一つの基準として君だけのナイスデブを見つけてくれ!!