マイルとタイトルのつく映画と言われれば、 みなさん何を思い浮かべるだろか?
海底二万マイル、グリーンマイル、8マイル、 天国までの百マイル、ス”マイル”プリキュア…
い…意外とあるな!マイル映画!
そんなマイル映画(どんなジャンルだよ!)で、 1番ハードな道のりを描いた映画が公開される。
その名もマイル22!
このマイル22、そんじょそこらのマイル映画ではない。
銃撃戦、肉弾戦、「え!?まじかよ!!」となるラスト。
映画通にとってはミリタリーアクション、 騙すか騙されるかのサスペンス、イコウワイスという、 どこを取っても美味しいワガママ仕様のスキヤキムービーである。
今回も「爆破、銃撃戦、肉弾戦となればヒマそうなアイツだろう! 」という映画会社さんの御厚意により、 試写会に呼んでいただいたのだった。
というわけで、気になるあらすじ。
東南アジアのどっか。
マーク・ウォルバーグ扮するジェームズ・
口が悪いが腕は立つ。
まさに仕事の鬼といって差し支えのない、この男。
イライラしているのが通常運転の彼氏だったが、 今回はイラつきすぎて部下の誕生日ケーキを床に叩きつけるほどに イラついていた。
というのも核爆弾の原料が盗まれたらしく、 未だ所在が分からないままでいたのだ。
なかなか手がかりを掴めずキレっぱなしのシルバ達であったが、 事件は唐突に起きた。
大使館に車で突入したアジア人がスマホ(っぽいデバイス) を片手に大使館をうろついている。
果たして彼は人騒がせなインスタグラマーでもYouTuberで もなかった。
イコ・ウワイスであった。
なんと彼の持っているスマホには件の核爆弾の原料の在り処を示し た情報が入っている、という。
どうやら時限式でデータが消えるらしく「 亡命させてくれたらパスワードを教える」と不敵にいうウワイス。
最初は半信半疑の当局であったが、 CIAの施設内にてパンイチのウワイスを狙う敵の刺客が投入され るに至り、考えを改める。
「どうやらマジらしい…」
こうして当局は司令塔のマルコビッチを招集。
最強の監視体制の下、 泣く子も更に泣く最強の特殊部隊によるイコウワイス護送作戦ーーーそ の名もオーバーウォッチ作戦が発動するのだった。
その護送距離、マイル22。
果たして護送は無事に終わるのか?
危険物質の行方は?
敵の真の狙いは?
様々な思惑が絡む中、 仕事の鬼シルバのブチギレ護送大作戦が幕を開けるのだった。
90分弱というタイトな上映時間の本作。
屈強なCIAチームの紹介から始まり、 いざ護送作戦が始まると怒涛の勢いでストーリーが展開。
なにせ飯を食うヒマもないほど刺客が襲ってくるのである。
普通の人なら、仕事していて飯を食えないほど嫌なもんはない。
まさにブラックな職場環境。
しかし職場環境としては間違っているが、 映画としては間違っていない。
基本的に誰かが殴るか、撃つか、ブチギレているか、 なので見る者を飽きさせないであろう。
主演はマーク・ウォルバーグ。
エロビデオ屋で大銃撃戦を繰り広げた名作「ビッグヒット」 を皮切りに、最近では「トランスフォーマー最後の騎士王」や「 ペイン&ゲイン」 などのマイケルベイ作品でもお馴染みの俳優である。
自分を全く疑わない、 ブレ知らずのどうかしている人を演じる機会の多い( 主にベイ作品で)彼氏だが、今作では口の悪さもプラス。
本作では現実にいたら絶対一緒に働きたくないパワハラ上司ぶりを 披露!
仕事はバリバリこなせるが、 なにせ部下の気持ちを汲む気が一切ない。
どうやら本人にも悪気が一切なさそうという意味でも、更にタチが悪いとしか言いようがない。
だがナチュラルにどうかしている人を演じられるのは、 今までのフィルモグラフィを考えてもマーク・ ウォールバーグが適任だったろうなあ!と思わずにはいられない。
何なら、 見方を変えれば悪役と言えなくもない彼の活躍は必見です。
やはり映画を観ていて何が得した気分になると言われれば、 やはり狂った人の活躍である。
事の良し悪し問わず、思わず「やり過ぎだよ!」 と言いたくなるほど、 任務に取り憑かれた仕事人の活躍ほど見ていて面白いもんはない。
仕事のやりすぎで倫理観が完全にフライングしているウォールバーグ扮するシルバは、
それが最も狂った形で劇中で表現されるのが奥義!職権濫用ウォールバーグミサイルである。
正直、現実にいたら間違いなく距離を置きたいタイプではあるが、 これが映画となると思わず「得したなあ!」 と満足して劇場を出てしまうでしょう!多分!
そして物語の鍵を握る重要参考人役のイコ・ウワイス。
高校球児のようなルックスながら、 今回のウワイスは何を考えているか分からない男を静かに演じる。
最近ではスカイライン奪還でオーバーテクノロジーの宇宙人相手に シラットを炸裂させていたが、 やはり今作でも殺気溢れるシラットを披露!
パンイチだったり拘束されていたりと「 どんな状況でも対応できるシラット」 の可能性を改めて俺たちに教えてくれる。
主演のマーク・ ウォールバーグもデビュー当時カルバンクラインのモデルとしてパ ンイチであったが、 奇しくも本作で初のパンイチアクションを繰り広げるウワイス。
特に多人数を相手にシラットを繰り出すシーンに関しては「 もうアイツ一人で行かせていいんじゃなかろうか」 と思わせるほどの強さである。
決して某スターウォーズのような添え物ではないのが嬉しい。
ラストはステイサムの「カオス」や「ローグアサシン」 に似た風味を感じる本作。
ロンダ・ラウジーやジョン・マルコビッチ、 ウォーキングデッドのマギーことローレン・ コーハンなど共演陣も豪華だが、 何より修羅場なおかげで常に誰かがブチ切れている意味でも景気が いい。
という訳で近年稀に見るほど「ファック」や「ファッキン」 というワードが乱れ飛ぶのだが、近年の「良い職場環境を作ろう」 というコンプライアンスをガン無視していて、 いっそ清々しささえ覚えてしまう。
もし俺なら働いて2日目で思わず母親に手紙を書くと思います。
母さん、今日も職場は修羅場です…と。
職場が修羅場、腹の見えない協力者が道中を共にするという点ではボーダーラインと共通しているが描き方もテンションも対照的である。
まさに異母兄弟みたいな作品と言えなくもない。
公開当時、ロッテントマトではフレッシュさがゼロに等しい位の評価だったら しいが、百聞は一見に如かず。
よくロッテントマトの評価がどうの~とのたまう人がいますが、 トマトは熟したのが一番美味いじゃないの!と。
是非、手元にあるロッテントマトを「ファック」
公開は1/18㈮ですよ!