なんか荒れてますね!!イェイイェイ!!
映画「えんとつ町のプペル」が「マルチ商法」やら「宗教」と呼ばれてこれでもかってくらいボロカスに叩かれている。
最初こそネットに溢れ返る香ばしいエピソードの数々を楽しんだし、ブラックユーモアでこんなツイートもしたりした。
読み進めていくと人の不幸が大好物の俺でも「うーん、ひどいな」と思うようになった。
※まぁまぁ拡散されちゃってたので該当ツイートは削除しました。
ちょっと思う事が色々あるので書きます。
■西野亮廣は教祖でマルチ商法なのか?
キングコングについては好きでも嫌いでもないが、関西在住の今年35歳になるおっさんとしては彼らが20年くらい前のローカル番組で活躍してた頃から見てたし、その後すぐに全国区になったので「昔から人気の漫才師」っていう印象が強い。
長年お茶の間に笑いを届けてきた人が、犯罪を起こしたわけでもないのに、異常なくらい嫌われているので、いわゆる批判の対象に挙がっているクラウドファンディングについて調べた。
・ツーショット撮影+ムビチケ5枚 8,900円×100人
・6人限定でZOOM飲み会 1時間 50,000円
個人的にKISSと記念撮影(メンバーと会えるのは約5秒)+サイン付きグッズ+ライブで15万円払った自分としては、西野さんの大ファンならリーズナブルではないだろうか・・・?
話題のチケット付き台本や一日休ませる権(本人の悪フザケだと思うけど・・・)
がクローズアップされているが、マルチのように売上を達成すればランクが上がるってわけでもないし、ある程度人気になると宗教的に近い状況にはなるのは避けられない。
※またKISSの話になるけど、熱狂的なファンはKISSアーミーと呼ばれ、ベースのジーン・シモンズも「俺たちを神のように崇め下手な宗教より信仰力が強い」と言っている。
後述するファンの存在やリターンが少ないように見えるクラウドファンディングのいくつかが批判にあがってるだけで「詐欺」という表現は間違っている。
■痛いファンが作品の質を下げる現象にうんざり
今回の着火材料になった、失業保険を使って24万円分チケットを買って80回観るらしい若者。
彼の記事を読んだが、めちゃくちゃ悪い意味で純粋無垢で自分で物事が考えられない。
ただし根拠のない「特別な何者かになりたい」という気持ちに支配されている印象を持った。
彼としては今の芸人の枠を超えて多岐にわたって活躍している西野さんに憧れて暴走したのだろう。
本当にオンラインサロンで「安く仕入れて高く売りさばけ」と教えられたのかどうかは知らないが計画性のなさに眩暈がする。
「パシフィック・リム」くらいだろうか。
いや、ガンダムでもエヴァでも特撮でもいるからもう半世紀以上か。
以前から特定のファンの暴走で作品の質を下げる現象が本当にイライラする。
「これだけ金を落として俺はすごいファンだ」
「俺がこの作品を支えている」
と悦に浸る人たちは自分の言動がコンテンツに悪い印象をつけて発信しているのを理解できないのだろう。
今回はただでさえ敬遠されがちな「痛いファン」が
「意識高い系」+「元ネットワークビジネス参加」
という「負の戦国無双」みたいな属性の持ち主だったのでガソリンだけでなく火薬もたっぷりだったのが不幸の始まりだ。
「えんとつ町のプペル」が映画としての良し悪しで取り上げられず「マルチ商法映画」「カルト宗教の集まり」みたいな扱いばかりされているのは残念だ。
また、現在進行形で晒し者になっている彼を見ていると、過去に起こった事件はもう忘れられたのかと思う。本名も知れ渡ってしまっている、彼にも家族がいる。
炎上ではなくリンチだ。今すぐ攻撃をやめなさい。これじゃあ立ち直れませんよ。
■作品と作り手を分けて考えませんか?
そしてA級戦犯みたいな扱いのキングコング西野さん。
野心家というか自信家というか挑戦的な言い方で敵を作りやすい感じなのはわかる。
前述の通り関西在住のおっさんとしては「お笑いで一時代築いた人なのは十分知ってるからもっと堂々としたらいいのに」と思う事はある。
(とはいえ想像を絶するほど、叩かれてきたみたいだからやっぱりコケにした連中に一泡吹かせたいという気持ちが出てしまうんだろうな・・・)
一旦西野さんは置いといて最近の「素晴らしい作品の作り手は聖人でないといけない」風潮はなんなのだろうか。
作品を作るだけでなく、ボランティア活動に奉仕してマイノリティの権利獲得のために命を削らないと評価されないのか?
これも最近のとても嫌な風潮。
作品が良い=作り手も聖人という考え方ってとても危険で楽しめるものが激減しますよ。
例えば俺はジャン=クロード・ヴァン・ダムをこよなく愛しているが、あいつの私生活・・・
度重なる女性問題と離婚(確かバツ5)
飛行機内で何故か開脚
絶対にスマホ使用禁止な離陸直前でもインスタライブ配信
などといったヴァン・ダムの言動追いかけていると大ファンの俺でもたまに「死んだらいいのに」と思う事はある。
ただ、ヴァン・ダムが映画の中で回し蹴りを放つたびに俺を笑顔にさせることは事実だ。
音楽でもキッスがメンバーの面々が「女性はビジネスで自分の体を使うべき」とか「新しい愛人を作って愛人同士がケンカ」というニュースを70歳近い今でも定期的に提供してくれるが、音楽はいつも俺の心を震わせてくれる。
作り手と切り離して作品を純粋に楽しむべきだ。
日本でも作り手が全面に出ていても宮崎駿さんや小島秀夫さんのように好意的に受け取られる方は多い。嫌われるより好かれる方が良いのは確実だ。
というわけで西野さんもオンラインサロンやクラウドファンディングを少し緩めて
・引退と復活を繰り返して定期的にスタッフにインスタントラーメンを作ってあげる。
・マッツ・ミケルセンとデートする
・お尻を出す
をすれば少しは良くなるのではないだろうか?
炎上というかリンチみたいな状況にさすがの俺でも嫌な気分になったのでちょっと書きました。
最後に
これだけ長文で意見を書いておきながら「えんとつ町のプペル」をまだ観ていないのは私のダメなところです。
ごめんなさい。