新年度ですね。
新社会人の皆さん、コロナ禍で誰もが経験したことのない最悪な時代の中で就活を乗り越えたあなたがたは本当にエラい。
しかし、働き始めてからも厳しい日々が続くと思いますので、僭越ながら社会人の先輩として
私から皆さんに一言、送りたいと思います。
「なんでも聞いてな!!と愛想よくしてくる先輩社員は高確率で先輩面してくるか君の同期の女の子狙いなので早めに無視しておこう!!」
先日ツイッターで告知しました通り今週金曜日に(4月3日)に以下のイベントに出演させて頂く事になりました。
http://www.cinepre.biz/archives/26385
いつもお世話になってる方からご相談頂いたという事で二つ返事で引き受けたのだが、こちらのurlの通り、他の登壇者の皆様と比較して致命的に俺だけが「誰やねん」状態。
先日映画会社の方とイベントの打ち合わせをしたのだが、どうもうっかりして映画インフルエンサー枠で声をかけてくださった様子だった。
声を大にして言いたいが皆さんが思っている以上に俺はポンコツだ。
会社では10歳近く年下の後輩たちからバカにされ先日もレモネードを飲んでいたら
「ついに小便飲むようになったのですか?」と言われた。
先輩からは「うるさい、黙って仕事しろ」と怒られ
部長からは「うちに支店があれば北方領土に異動させたい」というお言葉を頂戴した。
そんな俺が会場をインフルエンシング出来るのだろうか・・・否、出来ないだろう。
おそらく何も話せず高校生の頃のようにただただ地面をずっと見ていることになるはずだ。
というわけで本番当日に俺がイモってしまった保険のために「ナタ転生」についてここで語っておこうと思います。
中国の伝奇小説「封神演義」に登場する少年神ナタを主人公に、現代に転生したナタの戦いを描いた中国製3DCGアニメーション。
という事で敷居が高そうだが、はっきり言ってかなりどうかしている映画だ。
主人公はバイク好きな青年・李雲祥(リ・ウンショウ)なのだが冒頭から「デスレース」のようなバイクレースから始まる。
はっきり言って中国の古典感は皆無なので試写で見た時に観る作品を間違えたのではないかと思った。
荒廃した世界で懸命に生きている李雲祥だが、懸命に生きているのはよくわかった。ただ肝心の「封神演義」については最初の30分くらいど忘れが続く。
血気盛んな性格ゆえ何かと絡まれがちなナイスガイ李雲祥
街の有権者の息子である三公子に目をつけられ自分だけでなく仲間や家族を傷つけられる。
そんなスリリングな毎日を過ごすある日、ネコを殺された怒りから体から炎が出た!!
自身の体の深刻な変化と周りからやたら「おまえ、やっぱりナタやん」と言われるのでよくよく調べてみると自分は少年神ナタの生まれ変わりらしい。
ナタとは3000年以上前、絶対権力者の東海龍王や息子・三太子と激闘を繰り広げ、勝利した7歳の少年神でありその後、東海龍王の卑劣な脅しにより自ら命を絶った。
これだけ書くとナタは気の毒な神のようだが、さらに掘り下げていくと、荒くれ者ぷりから多方面から恨みを買っていたらしい。
権力者親子が実はかつての敵である東海龍王や息子・三太子の生まれ変わりで3000年以上前の恨みから執拗に攻撃される。
自分としては全く思い当たる節のない前世に対する恨みつらみからの嫌がらせに李雲祥的には「しらんがな!!」としか言えないのだが、危害はどんどん増える。
このままでは家族、仲間、そして待ちがヤバい。
「だからー!!俺としてはキレられても知らんがな!!」という言葉をぐっと飲み込み。
当事者意識が満タンになった李雲祥は前前前世からの喧嘩にケリをつけるべく戦いに臨むのだった。
まず3DCGだがディズニーやピクサーのそれではない。どっちかというと「鉄拳」のような濃いCGだ。
中国の伝奇小説映画だと思って再生したらキャストがオール「鉄拳」の「マッドマックス:怒りのデスロード」がはじまった時の俺の気持ちを察して頂きたい・・・あらゆる意味で胸がどきどきした。
事前情報によると監督は日本のアニメや漫画からの影響をかなり受けているらしい。
そういう視点で見ていると確か合点がいく。
超巨大なスタンドバトルはジョジョの奇妙な物語的
竜もモンスターも大暴れかつ中国の伝奇小説を元にしておきながらガン無視という点ではドラゴンボール的
現在「鬼滅の刃」が流行っているがこちらは水も炎も過呼吸だ!!
責務を全うするのは「ナタ転生」では当然!!誰もが心を燃やし過ぎたあまり、ちょっとしたボヤ騒ぎになっていた!!
また濃すぎるキャラクターは「鉄拳」だけでなく「キング・オブ・ファイターズ」など格闘ゲームからの影響も受けているようだった。
冒頭のレースも「マリオカート」を目指すつもりが気づけば「怒りのデスロード」になったのだろう。
ここ日本では先日「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明のドキュメンタリーが放送され多くのものに感動を与えた。
庵野秀明は過去にない映像を求めて試行錯誤していたが、「ナタ転生」もおそらく「もっと荒ぶろう!!」をスローガンに作っていたはずだ。
そんな事もありノーマークだったがすっかりお気に入りの「ナタ転生」。
昔ビデオ屋で何気なく借りて見た映画がとてつもなくおもしろかった時のような掘り出し物を当てた気分になった。公開している映画館が増えている今、是非とも見て欲しい
4月3日のイベントは果たしてどうなるのだろうか。
俺も良い年した大人だ。他の登壇者の皆様との実力差が圧倒的だった場合・・・・
全力で媚びへつらいお茶くみに徹するつもりだ。