芸能界最大の闇に切り込んだ決死のゴジラフィギュア!! 隔週刊「東宝怪獣コレクション」レビュー

日本の芸能界最大の闇に切り込んだ問題作に挑む。

90年代初頭

ゴジラ図鑑を読みながら当時小学生だった俺は願った。

「あぁ・・・。箱いっぱいにゴジラの人形届かないかなぁ。」

2023年

俺は38歳になった。ついに髭にも白髪が出てきた。

昔のように夢を見る事もなくなった。
特別なことが起こらなくていい。

「平凡な日常こそ幸せ。」と思うようになったある日の事。

めちゃくちゃでかい箱が届いた。

ドッグフードにしてはデカ過ぎる。それにしても何だ。最近大きな物を注文した記憶がない。

箱を開けてみると…

ゴジラがぎっしり‼︎

デアゴスティーニから刊行される「東宝怪獣コレクション」がたくさん届いた!!

今年の8月12日から全国販売になるシリーズだ。

この年になって突然子供の頃の夢が叶った‼︎

もともと発売されたら買う気でいたものだったし、何よりゴジラの人形という物ははいくつになっても嬉しいものだ。

怪獣たちを眺めては喜びで唸っている俺と「なんや、この怪獣!いくら使ったんや!!」と怒り狂ってる嫁。

一刻も早く誤解を解かないと離婚に向けてファイナルウォーズだが、俺は今最高に幸せだ。

経緯はこうだ。

Twitterでも相互フォローさせて頂いている方がビーパワーの記事やYouTubeを見て
あいつゴジラ好きそう。」ということでデアゴスティーニさんに紹介してくれていたのだ!

Iさんありがとうございました、いつかお礼させてください。

デアゴスティーニにも俺のメッセージを送った。

昔ゴジラのDVDは御社の「東方特撮映画DVDコレクション」で集めていました。」と熱烈にアピールした俺だがここだけの話、いくつかの作品は中古で揃えていました。

この場を借りてお詫びします。申し訳ございません・・・。

俺のゴジラ歴だが、「VSキングギドラ」から劇場で観賞しており、もちろん作品は全作観ている。

ソフビも主要怪獣はもちろん、バンダイのキングコングやメカニコングなどレアなものも発売当時に手に入れているし、最近はモンスターアーツやエクスプラスなど少々お高めのシリーズも集めている。

スーパーファミコンのゴジラ怪獣大決戦では近所で一番強かった。

ゴジラの顔を見ればどの作品のゴジラかわかる。

自分でも割とハードコアなゴジラファンだと思う。

というわけで忖度せず、場合によっては今後、デアゴスティーニ側から全ての発行物の定期購読を禁止されることも覚悟の上で本音で紹介しようと思う。

まずこのシリーズだが、ゴジラ69年の歴史で誰もが目をそらし続けた問題。
「プロフィール詐称」に初めて切り込んでいる。

「怪獣総進撃」あたりがわかりやすいので観返して欲しい。
バラゴンもゴロザウルスもゴジラよりかなり小さいはずなのに、「アニメにおけるお兄ちゃんの妹」くらいのスケールになっている。

映画はもちろん、フィギュアもどのメーカーもノンスケールだ。

「ゴジラさんに身長の事を聞いたテレビ局の人間が翌日から出社しなくなった」

「キングギドラさんに「意外と顔小さいんすね。」と絡んだ若手のアイドルが一切テレビに映らなくなった」

という都市伝説もある。

まず日本の芸能界で最も危険な闇に切り込んだ事に拍手を送りたい。
※東宝監修なので公式です。

早速全て並べてみた。

テンション上がるなぁ!!この野郎!!

※通常フィギュアの写真は加工するものだが、今回の記事は一切加工しておりません。無修正です。

憎いのが第1弾が「ゴジラ(1984)」というところ。

84ゴジラというのは久しぶりに悪役に戻ったゴジラで作品自体もスーパーXとの新宿でのガチンコ対決。ゴジラに口喧嘩で挑む武田鉄矢、襲われているのに笑っているムッシュかまやつなど見どころが多い。

造形も平成シリーズに通じる凶悪さが7割、昭和の可愛らしさが3割の抜群のゴジラだ。

人生で「一目ぼれする」という経験は意外と少ないものだが、84ゴジラと川村ゆきえは最初に見た時からずっと俺の心を掴んで離さない。

ゆっきー・・・じゃなくて84ゴジラというのはゴジラ界隈でもかなり罪深い。

必ず激しい議論になる「どのゴジラが一番好き?」問題

「初代」と答えればベタ過ぎる。

「シン・ゴジラ」と答えると「にわか」と思われるかもしれない。

キンゴジ、モスゴジは「特撮懐古厨」と言われるリスクもあるし、リアルタイムの方からは
「まぁ一番人気があった頃だし・・・。」と鼻で笑われるかもしれない。

GMKゴジラというと「本当はガメラが好きなんだろ?」と思われかねない。

そんな数多くのリスクを想定した上で特撮好きから「わかってるねぇ!!」と思われる最適な答えが84ゴジラだ!!

ちょっと気持ち悪かったですね。ごめんなさい。

フィギュアの造形は忖度なしでかなり良い。モールドもしっかりしている。

エクスプラスの84ゴジラをオークションでムキになって相場より遥かに高い金額で落札。

落札後、数か月もしないうちにスーパーX付で再販されて3日落ち込んだ俺が言うから間違いない。

84ゴジラに限らずこのシリーズ、「食玩やガチャガチャよりちょっと良いくらいなのかな」と思っていたが、舐めてた。

初代ゴジラやメカゴジラは50mということもありバンダイのHGサイズに近いがモールドが深い。

伝説の東京マルイ製RCゴジラを持ってるが、これはすごい!!

昭和のメカゴジラは家に7体あるが、この小ささでこのモールドはびっくりした!!

その分塗装は簡素・・・といえばそんな事もない。量産品かつこの値段でこの塗装は相当努力していると思う。

特に84ゴジラは創刊号なので990円。物価高の現代とは思えないほど安すぎる。
2,3個買ってもよいと思う。俺はリペイント用に買うつもりだ。

そしてシリーズ最大の魅力。

今回、プロフィール通りにフィギュア化された事によりこれまで発見することのなかった事実を知る。

「ゴジラ対ガイガン」にてゴジラが想像していた以上に不利、というか絶望的な戦いに挑んでいたことがわかる。

これはプライドとかを捨てて今すぐ財布を差し出して逃げないといけない案件だ。

キングギドラとはそれまでに3回戦っているが、よく戦う気になったな・・・。

何故、彼が「怪獣王」と呼ばれているのか。こういう所なのだろう。

※個人的に昭和キングギラが一番気に入った。

「ファイナルウォーズ」のラドンはもう少し頑張れって話ですね。
ご覧の通りシン・ゴジラともそこそこ張り合えるくらいの体格だ。

本編ではゴジラと戦うどころか、アンギラスとぶつかっただけで、後はずっと寝ていたラドン。

当時ギャラの折り合いがつかなかったのだろうか、役者業にやる気がなかったのか。

詳細はわからないが、過去にゴジラさんがこのような事を言っていたのを思い出した。

「ラドンは「VSメカゴジラ」の脚本にめちゃくちゃ怒っててなぁ。
最後「粉になる」って何なんなの!?俺は天花粉ってわけ!?」って原稿叩きつけるくらいキレ散らかして・・・

俺が仲介に入ったら「あんたは主役やし映画出るたびに島買ったり羽振りいいけど!!

俺はねぇ、大作出るの「怪獣総進撃」以来25年ぶりなのよ!!

親にも家買ってやりたいよ!!嫁も子供もいるのよ!!

銀座で毎晩遊んでは泥酔してしょっちゅうロレックスの時計なくすようなあんたにはわからない話だろうけど!!」って俺にも当たって来たし。

あれから距離置いてきて「ファイナルウォーズ」の時も打ち上げ来なかったしな。
「これはあかん」てことであの時は(宝田)明がうまく立ち回ってくれてあいつも二次会から来てくれたわ。」

クオリティが高いこのシリーズだが、中でもシン・ゴジラはすごかった。完成させるには4号買う必要があるので約1万円になるが、それでも安い。採算取れてるのだろうか。

統一スケールだからこそ初めてわかる事実。フィギュアをそろえて楽しいだけでなく、映画の見方が変わる。

同梱の雑誌の解説も作品の裏話や造形師茨木彰さんによるこだわりポイントや、当時のグッズの紹介などかなり読み応えがある。

「実際のスケールでの「怪獣総進撃」を再現してみたい。そもそもミニラやバランは再現できるのか??」

ワクワクしながら定期購読申込みのはがきを書いていたら嫁が家を出ようとしたので止めました。

デアゴスティーニさんへ

この度は私宛にお話しを頂きありがとうございました。
上記の通り定期購読は家庭崩壊の危険があったので断念します。

ただ、シリーズ自体はめちゃくちゃ好きになったので、欲しい怪獣はかならず手に入れるようにさせていただきます。

個人的には今発表されているものだと、モスゴジ、ゴロザウルス、ゴジラ(1989)、メカキングギドラ、スーパーメカゴジラ、ビオランテあたりは購入予定です。

平成VSシリーズはどれも大きいので期待しています。

DVDの時みたいに中古で買わず新品で手に入れます。

1人の消費者としての要望を挙げますね。
・サンダとガイラを出してください(他と並べると小さいおさるさんみたいでかわいいと思います。)
・スーパーXとか兵器も出してください。
・特典でジオラマも出して欲しいです。印象的な建物(国会議事堂とか東京都庁とか)を一緒に並べたいです。

最後にうちのインコが悪さばかりするのでキングギドラを置いたら、大人しくカゴに帰ってくれました。

隔週刊「東宝怪獣コレクション」8月12日より発売開始!!