滞在3日目(2月24日)。ついにアビーロードに向かう。
ベイカーストリート(Baker street)駅で乗り換え。
シャーロック・ホームズでお馴染みで1863年1月9日から開業している。
日本ではまだ幕末でその年の7月に高杉晋作が奇兵隊を結成している。
どんだけ昔から働いてるねん。休めよ。
複数の線が交わっている乗換駅なので嫁は「イギリスの塚口※阪急の神戸線と伊丹線の乗換駅」と呼んでいた。
そしてアビーロードの最寄駅であるセント・ジョンズ・ウッド(st.John’s Wood)駅に到着。
ご覧の通り閑静な高級住宅街らしく到着した時点でアビーロード感が溢れている。5分くらい歩いていると到着。
これが・・・俺がずっと夢見ていた伝説の地。
朝8時半にも関わらず既に写真撮影を開始している人がいる。(かなり少ない方だと思う)
この横断歩道、現在も普通に使われているのでガンガン車が通るわけだが、観光客の記念撮影のために通る車はありがたいことに前で一時停止しない。
そして年齢、性別、国籍、肌の色がバラバラの人たちが並んでいるのだが、
・一度に何度も横断しない。一度渡ったらもう一度列に並び直す。
・写真に写らない場所で待つ。
と暗黙の了解で配慮が行き届いている。
おそらく現地の方であろう通行人も、散歩中の犬も出来るだけ邪魔しないように歩いており全員が空気を読んでいる。
「アビーロードを渡ってる写真が撮りたい」
その思いが人々にお互いを思いやる心を生んでいる。
ジョン・レノンが生涯望んでいた世界平和が実現していた。
きっとジョンも天国で思っているだろう。「ええ感じやん」と。
25年の夢が叶った時、自分はどうなるだろう。涙するんだろうかと思っていたが、実際はふにゃふにゃの笑顔になりドキドキが止まらなかった。
テイク1は長年の思いを噛みしめて普通に撮影。
この感情は昨年末に「龍が如く」のイベントで黒田崇矢さんと肩組んで頂いた時と全く同じだった。
アビーロード=桐生一馬だった。
おそらく春日一番役の中谷一博さんと写真撮ってもらえる機会があれば同じになる気がするのでいつか叶えたい。
すぐ隣のアビーロードスタジオでも撮影。ここで音楽史に残る名盤が多数生み出された。
いつかここでレコーディングしたい。
今回撮影した写真はMonstar Of Fireのベストアルバム「Greatest Of Fire」をリリースする時に使いたい。
嫁に熱弁していたら若干イラついた様子で「あんたアルバムどころかシングルも出してないやん。なんならオリジナル曲数曲しかないやん。」と言われた。
アビーロードスタジオには入れなかったがアビーロードショップには入れた。
どれもアビーロード価格でTシャツが30£(約5800円)キーホルダーが7£(1400円)だった。
嫁に頼み込んでキーホルダーは買わせてもらった。Tシャツは断念した。
補足をすると現在のアビーロードの横断歩道はビートルズが撮影した時から数メートル移動している。当時は↑の写真あたりだ。※右の建物が目印。
興奮がおさまらないままカムデンへ。
このカムデンだが、早い話がイギリスの原宿、もしくはアメ村と思ってくれればよい。
テレビ番組の「アナザースカイ」を見るとロンドンを「これが私のアナザースカイ」とほざいている芸能人の大半がカムデンを訪れている。
お腹が減っていたので屋台の中華料理屋で唐揚げとチャーハンを買う。
仕上げにカレーをかけたので「てめぇ何てことをしやがる!!」と思ったがこれが意外とおいしかった。
どうもイギリスにおける日本式カレーは甘口みたい。
これくらい個性的でないとカムデンでは生きていけない。
めっちゃおいしかったオレンジジュース。
アンティークから服、アート作品やフィギュアまで色々揃っているカムデン。
買いはしなかったがフレッドペリーもバブアーも日本で買うより安かった。
なお、イギリスの車事情だが、アウディ、BMW、フィアットが一番多く走っている印象だった。タクシーはさすがにベンツかベントレー。
車は基本みんなあまり洗っていない様子。日本では絶対見ないであろう傷だらけでマッドマックスみたいになったアウディがガンガン走っていた。
その後、コヴェントガーデンで降りてソーホーエリアを散策。
世代的には「Swingin 60s」とオースティンパワーズで描かれたサイケデリックな世界を想像していたが、実際のところは高級ブティック街。
銀座(人の数×2倍)を想像して欲しい。
ちょうど行った日(2月24日)にギターメーカー、Gibson(ギブソン)の「Gibson Garage London」が一般向けにオープン。
22日のテープカットにはジミー・ペイジやブライアン・メイ、トニー・アイオミが来ていたらしい。
ちなみに豆知識だがMonstar Of Fireは筋金入りのギブソン愛用者でエレキもアコギも使っているギターの大半がギブソンだ。
彼曰く「FenderやGretchやMartin・・・・Ibanezも素晴らしい。ただ、Gibsonは愛している。」との事。
めちゃくちゃ並んでいたが、20,30分並べば入れそうだった。ただ、入店できたとして俺の下手くそな英語だと、「Yeah!」「OK!」「Thank You」とか言ってるうちにギターを買う前提で話が進んでしまう危険性があるので断念。
外で店内の様子を見ていると一本60~100万円くらいするカスタムショップのギターが天井からぶらさがっている上にクリーニング屋みたいにグルグル回っている。
さすがギブソン、RockだけでなくRollもしているぜ。
嫁が半笑いで「家にギブソンのギターいっぱいあるし、「俺の音楽はギブソンじゃないと表現できない」とか言ってるのにMonstar Of Fire呼ばれてないやん(笑)」と言ってきた。どついたろか。
ビートルズが屋上コンサートをしたアップルビルを探すも断念。
おまけにトイレは見つからないし、人が多すぎてwifiがうまく繋がらない。
さらに土曜日の夜でタクシーに乗ったところ猛スピードでメーターが上がるので早々に降りて地下鉄でホテルに帰る。
イギリスに来てから毎日が濃いが中でもこの3日目は特別だった。
2月24日といえば10年前にチャー子が家にやって来た日。
そういえばお守りにチャー子の形見の羽をいつもポーチに入れているのでうっかりチャー子もロンドンまで連れてきていた。
達成感からか急に疲れが出てきて泥のように眠った。
これがキン肉マンでケンカマンが飛び込みネプチューンマンになったテムズ川。
正直、道頓堀より水があれなのでこの川に飛び込む根性があるネプチューンマンは真の超人だ。
きっとテムズ川の底にいたネプチューンキングはとんでもなく臭かったはずだ。
風呂入れよ。