昔から「ターミネーター」という言葉に弱くてですね。
「ターミネーター」シリーズはもちろん、「ターミネーター2018」「ターミネーターV」もうっかり観ちゃうくらい好きです。
先日審判の日(8月29日)にNetflixでターミネーターのアニメである
「ターミネーター0」が配信されたので、もちろんすぐにかぶりつきましたよ。
今日はそんなお話。
ターミネーターで描かれる機械に侵略された未来が2022年!!
2年前やん!!という現実が進み過ぎた事に若干恐怖を感じたが、
お馴染みの1997年にタイムスリップするターミネーターと人類の救世主エイコ。
エンドスケルトンが製造されて人型ターミネーターになっていく過程は大好物だった。
舞台はロサンゼルスではなく、東京!!
ついに日本でターミネーターが暴れる。
道路工事員やサラリーマン、警官に偽装しては命を狙うT-800は1作目を彷彿とさせるものがあったし、銃器が手に入りにくい日本ならではの対策で自作ボウガンを製造するシーンは「映画での物騒なDIY愛好会」の俺にはたまらなかった。
エイコも97年にタイムスリップ後、強奪する衣服の露出が無駄に高めという所以外はサラ・コナーを彷彿とさせるキャラクターだったし好きだった。
ターミネーター不足の時は全裸で犬から逃げ回る「ターミネーター2018」を見て飢えを凌いでいた俺には贅沢過ぎる「いいターミネーターだなぁ」と思っていた・・・・
マルコム・リーの情緒が不安定になるまでは。
このマルコム・リーという研究員。
冒頭から子供との約束は守らない。お手伝いさんであるミサキには偉そうと普通に嫌な感じなので出来れば2話くらいで退場して欲しいなと思っていたのだが
何らかの理由でスカイネットによる審判の日を知っており頭を悩ませている。
そんなマルコム。「ココロ」というAIを研究しており、
「なるほど!!人口知能(スカイネット)に人工知能をぶつけるのね!!さすが令和のターミネーター!!」
と思っていたが、ここから延々マルコムがココロにねちねちぐちぐち終着点のない話を言い続ける光景を見せられ続ける。
俺も仕事中にAIに色々聞いてみたり、暇な時は絵を描いてもらったりするが、
マルコムの絡み方は場末のガールズバーで女の子に絡み続けるおっさんのそれだ。
しかも「人類」とは「平和」とは「戦争」とはといった意識高めのテーマについて語っては一人で落ち込んでいるので面倒くささが倍増する。
T-800がエイコと闘った後にAIに話かけているマルコム
T-800の武器作りの後にAIに話かけているマルコム
T-800が警察署を襲撃した後にAIに話しかけているマルコム
毎回、もっと見たいという所で場面がAIにウザがらみするマルコムの様子に切り替わる。
めんどくさい話につきあわされるココロだが、AIゆえ「話を切る」ことができない。
適当に相槌だけ打っておく、必要に応じて無視したら良いところを絶対に話を自分の方で終わらせることはなく、世界で自分が一番不幸気取りのマルコム
の相手をし続ける。
ココロが愛想よく話に付き合い続けるためもともと
モラハラ
ダブスタ
豆腐メンタル
カッコつけ
だったマルコムに
話が長い
おもしろくない
が新たに付与。
現実世界でもなかなかお目にかかれない最低最悪のモンスターにしあがる。
マルコム。AIとか審判の日とかどうでもいい。おまえのうざさなら延々とスカイネット相手に絡み続けたら勝てるよ。
さすがにココロもうんざりしてきて、ペッパー君のようなお手伝いロボットたちが街で殺戮を始める。ミサキの衝撃の正体、いつまでもへそを出したままのエイコ。
とにかくまずは誰ががマルコムを黙らせてくれ!ターミネートしろ!
と思っていたら全話観終わっていた。
それなりに色んな映画を見ている俺でもサジを投げそうになったマルコム・リー。
人間と機械なんてこの際どうでも良い。
視聴者とマルコムとの熾烈な戦いだ。
「話を自分の方で切ることができない。いつまでも付き合ってしまう」というAIの弱点が思わぬ形で露呈された本作。
未来を変えたいという強い志のあるものはスカイネットならぬマルコム・リーに挑んで見て欲しい。