いつだって映画が教えてくれる「ゾンビランド:ダブルタップ」

緊急事態宣言が出ていよいよ深刻にやばくなったコロナ問題。

在宅勤務も1か月以上が経過してほとんど引きこもっている。

運動不足解消のため、夜中に自転車をこいで誰もいなくなった街を眺めては心の中で「みんな、どこに行ったんだ」「あそこに灯が!!人がいる!!」と呟いては終末世界プレイをしているが、最近、家の近所のお店で感染者が出たのでそれも危ないかなと思い始めている。

本当に世界が混沌としているなぁ。ジョン・レノンが生きていたらどうしていただろう?
俺に出来る事はなんだろう?

いやいや、緊急時じゃなくても何もできないし、出来る事はないな!!
よし!!寝よう!!

それにしても「俺に出来ることが出来るのが音楽を届ける事」って言って弾き語りをアップする売れないバンドマン程痛いものはないな!!

とぼんやり考える日々を過ごしているが

先日”DIE”sukeさんと話をしていたらこんな事を言っていた。
(普段は7割がエアガン、2割がネットで見つけたヤバイ奴、1割が映画)
「NetflixやAmazon Primeとかで映画は気軽に観れる時代になったけど、やはりレンタルビデオ屋さんや中古ショップが好きですね。

結局、ネットだと自分が観たいものだけ探してしまいがちだけど、店を回っているうちに強烈なジャケットやタイトルを見つけたり、すっかり観るのを忘れていた映画が目にとまり手に取る。

あの「映画の巻き込み事故」になるのが良いんですよね。」

なんやねん・・・「映画の巻き込み事故」って。

糸井重里に被れた大学生みたいな事言いやがって・・・気持ち悪い。
と真っ先に思ってしまった俺だったが、確かに以前”DIE”sukeさんが書いたもので感銘を受けた記事があった。

俺とレンタルビデオ

というわけで歯医者の帰りに久しぶりにレンタルビデオ屋に行ってみた。

客が皆無の店内で「アイ・アム・レジェンド」のウィル・スミスみたいな状況になりながらすっかり観るのを忘れていた映画を一気に借りてみた。

電〇の息がかかっていない、本気のワニワニパニックが観れる「クロール 凶暴領域」

俺と違って詩を観ただけで名曲が作れるエルトン・ジョンの自伝映画「ロケットマン」

まるで日本版ジョン・ウィックと言わんばかりにV6の岡田君がキレキレの「ザ・ファブル」

など久しぶりに映画に没頭する終末を過ごしていたわけだが、その一本でこれは!!という映画に出会った。

悩める者が「ショーシャンクの空に」を観て涙するように今の俺の心を浄化した。

それが今回紹介する「ゾンビランド:ダブルタップ」です。(結局ゾンビかよ!!)

ゾンビランド・・・日本では2010年に公開され、我々日本人にトゥインキーへ果てしない憧れを抱かせて、実際に食ってあまりの甘さに悶絶するという経験をさせた罪深い作品

最近扱いがジェネリック版ジェイソン・ステイサムみたいになり若干気の毒なウディ・ハレルソンを筆頭にエマ・ストーンやジェシー・アイゼンバーグが出演。

エマとジェシーについてはその後、大スター(エマはオスカー女優)になってしまったが誰もが恩義を感じているのが、10年ぶりの本作にまさかの全員出演。

製作サイドの友情パワーがひしひしと感じられる一本だ。

あらすじ
新型ウィルスによりゾンビが蔓延した前作から10年、タラハシー、コロンバス、ウィチタ、リトルロックの4人はホワイトハウスに住みながら暇を持て余していた

タラハシーの父親面にうんざりするリトルロック
コロンバスとウィチタの関係も冷めてきていた。

とはいえ平和に過ごしていた面々だがある日リトルロックがヒッピー風のうさんくさいミュージシャンと駆け落ちという事件が勃発。

新メンバーにショッピングモールの冷蔵庫の中に住んでいた、頭の弱い女マディソンを加えて新たな冒険が始まる。

ゾンビ物だが町内会、というより茶の間クラスの出来事がメインだ。

世間知らずの少女がアコギを持っているだけでミュージシャン気取りの薄っぺらい男に惚れる。

こういう奴って高確率でスナフキンの名言をRTしてますよね。髪切れ!!ひげ剃れ!!働け!!

彼女とぎくしゃくしている間に一発やってしまった女がどれだけバカでも情が移ってしまっている男。

ゾンビそっちのけで繰り広げられる家庭問題に一瞬呆気にとられるが、エルビス・プレスリーのコスプレをしたウディ・ハレルソンやすごい表情でアサルトライフルをぶっ放すエマ・ストーンを見ているうちに細かい事はどうでも良くなってくる!!

オスカー女優になったエマ・ストーン。この貫禄に溢れた表情を観て欲しい。至近距離でゾンビにグレネード弾を撃ち込むという「ラ・ラ・ランド」以上の夢を見せてくれる。

劇中では

新しいゾンビにあだ名をつける

二度撃ちして必ずトドめを指せ

旅行の荷物は軽く

人気番組はゾンビ殺し方コンテスト

ささやかなものを楽しめ

とルールを決めるなどして終末世界をエンジョイしている。

皮肉にも外に出るのも勇気がいる現実世界とリンクしている。

2020年になった時こんな事になるなんて思いもしなかった。
新作の映画やイベントが次々と延期になり、予約しているフィギュアもさっぱり届かない。ずっと家に引きこもっている。

うんざりしていたが、「ゾンビランド:ダブルタップ」が緊急時でも楽しむことを教えてくれた気がした。(ついでにコロナウィルスがなくても俺は引きこもりだったことを思い出した)

お先は真っ暗だが、楽しむことを忘れない、週末くらいはとことん好きな事にのめり込もう。

いつだって大切な事は映画が教えてくれる。

こんな事を書いているから俺は会社でも10歳したの子にもタメ口でバカにされるのだろう。


コロンバスと同じモスバーグ500


ロザリオ・ドーソンの早撃ちが良かった。