The Dirt 2023 「俺とモトリー・クルー」

これまでこのサイトやSNSでも散々書いている通りモトリー・クルーが好きだ。

モトリークルーがもっと好きになる「The Dirt」

The Dirtで描かれなかったモトリークルー(ジョン・コラビ編)

BANGER!!!さんでパメラ・アンダーソンの記事を書いた時、トミー・リーについても書かせて頂いている。

世界一ホットなオンナは世界一立派なオカン! セックステープ流出だけじゃない本当の素顔 Netflix『パメラ・アンダーソン、ラブ・ストーリー』

俺にとってのモトリーは「好き」という言葉は軽過ぎる。

高校1年の時に出会った時から聴かなかった時期というものは存在しない。
人生の一部だ。

ライブにも過去に3回参戦した。2015年のライブで見納めと思っていたが…

ご存知の通り解散を撤回して復活。
2023年11月3日,4日の2日間にDef Leppardとダブルヘッドライナーで来日公演が開催されることになったのでモトリーがトリの3日(金)に参戦してきた。

我ながら少し気持ち悪いが、自分の人生とは思えない、まるで映画のように感動的な1日だった。

~The Dirt 2023 ver~

昨年のガンズ・アンド・ローゼズを一緒に観に行ったメンバーで今回も遠征。

学生の頃にThe Dirt(書籍版)を回し読みし、今でも集まると必ず「最近のモトリー・クルーの近況」が話題に出る関係だ。

来日が発表された時、話し合い(約3分)の結果、”Kickstart” Merchandise VIP Package
なるチケットに決めた。

モトリー・クルーと一緒に写真が撮れる、5列目以内保証、その他グッズ付きで1人167,100円。「特別販売手数料」という謎の手数料が追加されて1人172,100円だった。

■チャプター1.Let us pray~届かない告知~

上記の通り1人17万円のチケットを購入したわけだが、当日の記念撮影のスケジュールが一向に出てこない。

今回のメンバーで俺だけが過去にKISSでVIPチケットの経験があるが、KISSは1週間前には告知があった。
こっちは関西からの遠征だ。新幹線も抑えないといけない。

しかし開催1週間前になっても運営から案内が来ない。

代わりにかなり早く来日したトミーがインスタで日本全国の画像を投稿している。
トミーが楽しそうなのは嬉しいが、我々が今最も知りたいのは当日の集合時間だ

他のアーティストならブチ切れてたと思う。ただ我々はモトリー・クルーのファン歴20年以上だ。

「だってモトリーやもん。仕方ない。」と受け入れていた。

その後も各所のお寺や盆栽の画像を投稿するトミーのインスタを眺めながら「トミーが来日の本来の目的(ライブ)を忘れていませんように」と祈ることさらに数日。

最終的に告知があったのは公演2日前だった。

何度か質問をメールしたが、返信が大抵深夜だったので運営がいかに大変だったか想像できた。

お疲れ様でした!!

■チャプター2.Driftaway~物販~

ここ最近2,3時間は並ぶのが当たり前になりつつある会場での物販。
KISSの時はVIP専用レーンがあり、さくさく買い物できたが、モトリー・クルーは特に用意されていなかった。

こっちは(主に金銭面で)無理してるんだから物販くらいのんびり買わせてよ・・・・と思ったが、これについても「だってモトリーやもん。」と全員すんなりと受け入れた。

※物販自体は運営のスムーズな対応のおかげで2時間並ぶくらいで購入することが出来た。ありがとうございました。

■チャプター3.Looks That Kill~記念撮影~

俺たちはモトリー・クルーを愛しているが故、彼らが人間的にいかに終わっているかも熟知している。

「スケジュールがぐちゃぐちゃかもしれない。最悪、撮影会場にヴィンスかトミーがいないかもしれない。」と事前に皆で言い聞かせていたが、案の定集合時間からさらに1時間くらい待った。

結果、密かに楽しみにしていた伊藤政則氏のDJは強制的に断念となった

「マサ・イトーのDJは諦めよう。というか、この調子だとデフ・レパードのライブのスタートにも間に合わないかもしれない。」
「関西から横浜まで遠征してるんだ。せめてPhotographだけでも聴きたい」
「俺はPour some sugar on meだけでも聴かせて欲しい」
「最悪デフ・レパードのライブは・・・あとでYouTubeで観よう。」
とヤケクソ気味に笑いあってるとようやくミートアンドグリートが始まった。

案内されて関係者向けエリアに進むと奥から聴き慣れた笑い声が。

壁の向こうにモトリーがいる・・・・・

全員緊張で吐きそうになっていた。

カーテンを抜けるとそこにニッキー、ヴィンス、トミーがいた。(おそらくジョン5は契約の関係で不参加)

間近で見るモトリー・クルーはこの世の物ではないくらいカッコよかった。

ただ俺たちは男でしかもおっさんだ。

経験上ロックスターは男と女で全然対応が違う。
200%適当にあしらわれると覚悟していたが、みんないい奴だった。

The DirtやBurrn!のインタビュー記事を読みながら
「何一つ人間として尊敬できるところがない!!」
「知能が小学生くらいしかない!!」と爆笑していたが・・・

こんなに朗らかな笑顔をする人たちだったの!?

好きな人が優しかった。

正直KISSは事務的だったが、モトリーは違った。
帰り際にも「ガイズ‼︎この後のライブを楽しんでくれよ‼︎」とトミーがわざわざ声をかけてくれて手を振ってくれている。

夢にまで見たことが叶った。しかも夢よりも遥かに良かった。

記念撮影が終わって外に出てしばらくすると・・・
部屋中に貼っていたポスター、過去のインタビュー記事の掲載された雑誌を古本屋で集めた日々。ギターの練習などこれまでの22年が走馬灯のように駆け巡ってきて涙が溢れ出てきた。

自分でもびっくりした。「何なん、意味わからん」と笑おうとしたが、感情の制御が効かず嗚咽へと変わった。

友達が「おまえ昔からほんまモトリー好きやもんな。」と声をかけてくれたが、よく見るとニヤニヤしながら号泣する俺を動画で撮っていた。

殺してやろうかと思った。

■チャプター4.DR.Feelgood奇跡の座席

発券した時に前から3列目で喜んでいたが、場所が花道の目の前だった。
これが後に奇跡を生むことになる。

■チャプター5.Def Leppard

今回の記事のメインはモトリー・クルーだがデフ・レパードもかなり好きなバンドだ。

聴きたい曲がたくさん聴けた。ちなみに俺が一番好きな曲はPromisesだ。この曲が異常に好きで1週間に必ず1一度は聴いている気がする。

過去に行ったライブではpromisesはプレイしなかったので嬉しかった。

Armageddon Itは再確認したがやっぱり「海女下痢で海に出れねぇ」と歌っていた。

この時わかったのが座席がめっちゃピックが飛んでくるエリアだった。
ヴィヴィアン・キャンベルとフィル・コリンのピックをGetできた。
後のモトリーでもニッキーのピックを周りの人におすそわけできるくらいGetできた。

23/11/3 Kアリーナ横浜セットリスト
1.Take What You Want
2.Let’s Get Rocked
3.Animal
4.Foolin’
5.Armageddon It
6.Kick
7.Love Bites
8.Promises
9.This Guitar
10.When Love and Hate Collide
11.Rocket
12.Bringin’ On the Heartbreak
13.Switch 625
14.Hysteria
15.Pour Some Sugar On Me
16.Rock of Ages
17.Photograph

■チャプター6.Motley Crue

オリジナルメンバーはみんな60歳を越えたし皺が増えたりお腹も目立っていた。
そんなのは大した問題じゃない。

やっぱりカッコよかった。初めてBurrnで写真を観た時からずっとカッコいい。
俺の一番好きなメンバーはニッキーだが、ライブに行く度にヴィンスってフロントマンとしてすごいなと思う。

説明しにくいが自然と目で追ってしまう魅力がある。

いつもは大きなドラムで見えにくいトミーもはっきり観れた。
これまでも「キ〇ガイ!」と叫んだり客にお酒を勧めるナイスガイだったが、今回も「ヤバイ!!ヤバイ!!」と連呼していた。

■チャプター7.Nasty Habits

めちゃくちゃカッコよかった。そしてエロかった。
これまでのモトリーの歴史でダンサーがガチのストリッパーになって放送不可のパフォーマンスになっていることもあったが、
今回参加した2人
Hannah Sutton(ブロンドの方)
Ariana Rosado(黒髪の方)
は過去最高にパフォーマンスのキレがあったと思う。そして二人ともめっちゃ美人だった。

■チャプター8.Live Wire ~ジョン 5~

最初ミック・マーズ離脱のニュースを知った時否定的だった。
超絶技巧のギタリストなのできっとテクニカルにアレンジするだろうと思っていた。

しかし、ミックのフレーズを一音一音丁寧に再現しており、伝統的なモトリー・クルーを崩さないように徹底していた。
友達と「これがプロのギタリストなんやろな」と感動していた。

特に友達の一人が必死で手元を観ている様子に彼がギターキッズであることを察知したのだろうか。

ステージ中なのに結構な時間友達と目をあわせてきたジョン5がニヤッと笑ってピックを投げてきた。明らかに友達に対してのプレゼントだった。

Live Wireの時によだれを垂れ流す謎のパフォーマンスをしていて不気味だったが、本当はいい奴なのがにじみ出た瞬間だった。

無事ピックを受け取った友達はこう言った。

俺あいつの事好きになった。ピックのデザインくそダサいけど。

■チャプター9.Home Sweet Home
お馴染みの名曲。間近でピアノを弾くトミーはカッコよかった。
ミートアンドグリートの後に俺が号泣しているのを撮影してきた友達がとなりで号泣していた。
18年の付き合いだが、あんなに号泣しているのは初めて見た。動画に残しておけばよかった。

■チャプター10.Girls Girls Girls~人生で一番感動した曲~

最近よくSame Ol’ Situationを練習しているので撮影していたら、曲の終わりにニッキーがペットボトルの水を一口飲んだ後に投げた。
空中で水をまき散らしながら飛ぶペットボトルはなんと俺のところに飛んできたのでキャッチ出来た。

そして次に始まったのが俺がモトリーの曲の中で一番好きなGirls, Girls, Girlsだ。
ギターリフ、メロディ、猥雑な歌詞・・・どれも最高でバンドを現している。マジで何万回聴いただろうか。

ペットボトルをよく見ると・・・
なんと「SIXX」とサインが書かれていた

モトリーの中でもニッキーが大好きだ。
またしても俺の22年のモトリーへの思いが爆発した。

金曜日、ケンカしたい気分。
バイクとナイフ、ヘアースタイルもばっちり、でもやっぱり必要なのは女、女、女!!

世界最高レベルで頭の悪い歌詞に合わせて俺はペットボトルを両手で抱きしめるように握って大号泣した。

Girls,Girls,Girlsは歴史に残る名曲でありマイベストの曲であることは間違いない。
ただ、絶対に顔を上げられないくらい涙を流す曲ではない。

なのに・・・なのに

赤いルージュにセクシーな指、ヤンキー娘は最高。
俺は最高に楽しい男さ、新しいオモチャが欲しいんだ。

と歌うこの曲と俺は22年間生きてきた重みはすさまじかった。

2023年11月3日、俺が最も感動した曲は
Motley CrueのGirls,Girls,Girlsとなった。

わずかに残っていた水は責任を持って飲んだ。

23/11/3 Kアリーナ横浜セットリスト
1.Wild Side
2.Shout at the Devil
3.Too Fast for Love
4.Don’t Go Away Mad (Just Go Away)
5.Live Wire
6.Looks That Kill
7.The Dirt (Est. 1981)
8.Guitar Solo
9.Rock and Roll, Part 2 / Smokin’ in the Boys Room / Helter Skelter
/ Anarchy in the U.K. / Blitzkrieg Bop / Fight for Your Right
10.Home Sweet Home
11.Dr. Feelgood
12.Same Ol’ Situation (S.O.S.)
13.Girls, Girls, Girls
14.Primal Scream
15.Kickstart My Heart

■チャプター10.Hpllywood Ending~帰宅~

ライブ終了後、中華街でご飯を食べた後は夜中の3時くらいまで遊んだ。

翌朝、物販でちょっと引くくらいグッズを買った友達が、「俺なんでこんなにTシャツ買ってるん?」と頭を抱えていたり、撮影した動画の大半が我々の正気を失った奇声が入っていて観るのがつらかったり
「これからの人生、昨日より感動する事ってあるんかな?」と燃え尽きながら関西に戻った。

人生最良の1日でした。

何度も目があったニッキー。ピック投げてくれた瞬間。